その他の擁壁計画 石積とブロック積

石積作法―石積は意思の積み重ね (ガーデン・テクニカル・シリーズ)

石積というと、野面石や玉石をただ単に積んでいくものも有りますが、ここでは間知石を使って、宅地や河川護岸用に積んでいくものを指します。一昔前はよく使用されましたが、今はもう殆ど土木の世界では使われていません。間知石の代わりに、工場で造ったコンクリートブロックを使用したブロック積工は、今でも擁壁工として使われていますが、使う場所を制限している場合が多いです。

どんな場所で使われているかというと、輪荷重(車両荷重)が掛からない場所、例えば歩道に面した盛土部分や切土法面の一部、河川護岸として使用されています。

というのもブロック積は日本独自の土留め工法で、通常の擁壁のように安定計算方法が確立されている訳ではなく、経験に基づき、その構造を各土木関連機関で決めているものだからです。確たる理論づけが無いので、輪荷重が掛かるような場所での使用を制限しています。

ブロックを積む勾配は1:0.3~1:0.5(高さ1に対して横に0.5)の範囲となっており、盛土で使用する場合は、高さが1.5mまでなら1:0.3とし、高さが1.5mを超えて3mまでなら1:0.4で、高さが3mを超えて5mまでなら1:0.5というふうに、高さが増すごとに緩い勾配で積み上げます。切土部分に使用する場合は、高さ3mまで1:0.3で積んだりしますが、いずれにしても5mを限度としています。ただし、高くなるしたがいコンクリートブロックの裏に、10cm~15cmの裏込コンクリートと呼ばれるコンクリートを打設して強度を増すようにしています。

ブロックと裏込コンクリートの後ろには、切込砕石を30cm程度の厚さで裏込材として設けて、背面土に含まれる雨水や地下水を集め、水抜パイプでブロック前面より排水させます。水抜パイプは、塩ビ管を使って直径5cm程度の物を2m2に一箇所の割合で配置します。ブロック積だけでなく、全ての擁壁には水抜パイプが必要です。背面に水が貯まると土の強度が落ちるので水を抜いてやることは大切なことなのです。施工されているブロック積やコンクリート擁壁の前面を見て下さい。水抜きパイプが確認出来ますし、水が排出された跡も分かるはずです。