少人数教育は高いコストに見合っているのかどうか考える

クレスコ no.171―現場から教育を問う みんなの願い少人数学級の前進を

小学校や中学校で、少人数教育が重視されることがあります。教員が生徒1人1人の面倒を見やすくなるなどのメリットがあります。しかし、少人数教育を実現するためには、教室や教員の数を増やす必要があります。果たして少人数教育はコストに見合っているのでしょうか。もちろんケースバイケースではあるのですが、少人数教育の意義や代替案を考えながら理解を深めてみましょう。

少人数教育の意義としては、1人1人のペースに合わせた学習がしやすくなることが挙げられます。学習塾に通う子供が増加する中、学力の差が大きくなっています。そのため、クラスの平均レベルに合わせた授業を行っても、簡単すぎて退屈する子供がいたり、逆に進むペースが速すぎてついていけない子供が出たりします。特に、中学校レベルの英語や数学になると、学力差が大きくなります。こうした子供たちをレベル別に分けたり、レベル別とはいかないまでも1クラス当たりの数を半分程度に減らしたりして授業を行うことによって、つまずいている子供のフォローや、先に進む力のある子どもに発展問題を与えるなどの取り組みが行いやすくなります。

いっぽう、ただでさえ保護者対応やクラブ活動の監督などで忙しいとされている教員の負担が、さらに大きくなることが懸念されます。というのも、クラス数が増えている一方で、教員数は不足している場合があるからです。そのため、安易に少人数指導の回数を増やせば、教員にかかる負担が増加し、授業の質が低下することが懸念されます。

そこで、学校教員の負担を極力抑えつつ、学力の格差を埋めるためには、放課後に学習機会を設ける方法があります。この方法では、教員のOBなどにサポーターとして活躍してもらうことで、既存の教員の負担増加を防ぐことができます。また、家庭の所得が少ないなどの理由で塾に通えない子供でも、放課後に指導者がいる環境で学習を進めることができ、学力の格差縮小に期待できます。