全国特産品味めぐり 鹿児島「鶏飯」
味めぐりのご紹介は再び九州の鹿児島からです。鹿児島といえばさつま揚げ、黒豚、鹿児島牛、きびなごと全国有数の食材が溢れるところです。今回は知る人ぞ知る隠れた一品をご紹介します。
かつて鹿児島が薩摩と呼ばれた時代に、九州本土から離れた奄美大島で作られ始めた郷土料理に、鶏をベースの料理「鶏飯」があります。歴史は江戸時代にまで遡り今に受け継がれています。鹿児島島津藩の支配下だった奄美大島の住民が役人をもてなすために鶏と使った料理を供したのが始まりのようです。奄美鶏飯の基本形は、白いご飯の上に、茹でた鶏肉のほぐし、錦糸卵、椎茸などをのせ、鶏スープをかけて食べる料理です。なんと言っても鶏スープの出しのきいた味わいがなんとも言えません。沖縄県にもおなじような鶏飯があるそうです。
鹿児島への旅は、まず桜島の噴煙を見ながら温泉が素晴らしい市内の某ホテルが宿泊に最高です。ここ温泉風呂は、鹿児島市内も一望でき眺めは最高です。食事は天文館(鹿児島市内の最大繁華街)で黒豚料理やきびなごなど魚料理に舌鼓を打ちながら、焼酎のグラスを傾け至福のときを過ごす。知人の食品メーカーS社長とは何度も天文館での飲み会にお付合いしてもらっています。
食通のS社長(食品メーカーの社長ですから当然ですが)に初めて鹿児島での「鶏飯」を教えていただきました。前日のアルコールが頭に残る(焼酎は二日酔いにならないと言った人はうそつきです)ふらふらな状態、もちろん朝飯は抜き状態。しかし11時頃には空腹になってくる。S社長が案内してくれたのは鹿児島中央駅から車で20分ぐらいの「奄美の里」です。奄美の里は、奄美の南国の植物ある庭園や大島紬など伝統文化などに触れることができる名所です。
S社長と入っていくと奄美の雰囲気満点。小生の二日酔いと空腹を察知して園内のレストランに入り、注文されたのが「鶏飯」でした。ご飯に盛り付けられた、鶏肉、ふわっとした錦糸卵、甘辛煮の椎茸、海老、葱の他にトッピングを自分できるよう別にゴマやら、海苔やらたくさんの具をのせます。これに鶏のスープをタップリかけ、いただきます。鶏のスープとご飯、具が絡み合ってとてもとても美味。スープとご飯が絡みあって食べやすく、しつこくないけど旨みがある。二日酔いには最高です。もちろん二日酔いでなくても!ヘルシー感が女性にも人気です。鹿児島では学校給食のメニューにもなっているよし。是非薩摩では鶏飯をお試しを。