「マンガの王様」石森章太郎 石森章太郎の描く女性
【ペンネームのこと】
石森章太郎は宮城県の石森町(いしのもりちょう)で生まれました。それがペンネームとなったわけですが、聞いたところによると、本人は最初からいイシノモリのつもりだったようですが、イシモリとしか呼ばれなかったそうです。晩年になってからノを付けることで、石ノ森だと主張したのでしょうね。
【デビュー作品】
石森章太郎のデビュー作品は「二級天使」という事になっています。高校生の時の作品だそうで、1954年に「漫画少年」という雑誌に掲載されたそうです。残念ながらその本は手に入れる事が出来ませんでした。
【少女漫画を描いていた時代】
高校を卒業すると上京して、有名になったトキワ荘に移り込みました。トキワ荘の住人やそこで生活の事は、NHKでも紹介されましたし、記事にもなっていますのでここでは省きますが、デビュー当時は少女マンガやミステリー的なマンガを描いていた時代があります。「あかんべえ天使」や「江美子ストーリー」がそうですし、「まだらのひも」「幽霊少女」などがそうです。
私が石森章太郎ファンになったのは、子供の頃にSFマンガを読んでからですが、大人になって単行本を集め始めた頃に、少女漫画の短編集とかも幾つか手に入れました。読んだ感想は、やはり石森章太郎は天才だと思いましたね。
【石森章太郎の描く女性】
私が小学6年生か中学1年生の頃に「平凡」という芸能界のスターの事を紹介した月刊誌が有りましたが、そこで石森章太郎が「気ンなるやつら」というマンガを描いていました。その主人公の一人であるマリッペという女子高生に、私は色気みたいのものを感じてドキドキしていたことを思い出しました。
色気と言えば、「ワイルドキャット」や「009ノ1」の主人公の女性にも興奮しましたし、今思えば、「サイボーグ009」の003(フランソワーズ)に対しても、一人の女性としての魅力を感じていたような気がします。私の好きな女性のタイプに、石森章太郎の描くマンガは大きな影響を与えたようです。
石森章太郎にはお姉さんがいましたが、トキワ荘で一緒に生活していた頃に若くして亡くなったそうです。トキワ荘住人のマドンナ的存在でもあったお姉さんですが、石森章太郎の最大の理解者だったお姉さんの影響が、石森章太郎の描く女性には出ていると聞いたことが有ります。