ファミコンソフト体験記「ミシシッピ殺人事件」
今回紹介するゲームはあの有名な「ミシシッピ殺人事件」です!多くの方が知っていると思います。いろんな意味で。ファミコン初期から中期にかけて作成された作品です。ゲームシステムはキャラクターを動かしながらコマンドを起こすコマンド型推理ミステリーゲームとなっています。
当時の他の推理ゲームは「いどう」→場所名とコマンドすることで瞬時に移動することがほとんどでしたが、このゲームはマリオやドラゴンクエストのように自分でキャラクターを動かして目的地までいかなければなりません。また、調べたいものがあればその近くまで動かなければいけない、つまり、その手前にトラップがあるとそのトラップを認識し、回避しなければならないといった、今までの推理ゲームにない、新しいトラップの概念を取り込んだ新しいタイプのゲームとなっています。
さて、このゲームの背景ですが、チャールズ卿と助手のワトソンがセントルイスからニューオーリンズへ船で旅に出ている最中に事件が起こります。ゲームを開始した直後はまだ事件が起きる前で、とある客室に足を踏み入れるとそこに死体が・・・。という内容になっています。このゲームをプレイしたことのある人ならだいたいはこう言います。
「主人公はシャーロックホームズとワトソン君だよね?」
ええ、そっくりです。ですが、シャーロックホームズはロンドンの人です。イギリスの人です。アメリカの人ではありません。さらにこのゲーム、不思議がいっぱいです。さすがはゲームですね。
まずは各種トラップ。なぜ普通の客船の客室に落とし穴が設置されているのでしょうか?また、扉を開けて入室すると突然前方から飛んでくるナイフ・・・。この客船、犯人は客船のオーナーではないのでしょうか?普通、他の客室には理由がなければ入りませんよ?たとえ空室でもこんな大掛かりなことをしたらばれるし怒られますよ・・・。
といったツッコミどころ満載なゲームではありますが、そこをゲームだからと割り切ってプレイすると、なかなか楽しめるゲームです。ストーリーもキャラクターの設定も、当時のアメリカをイメージしたよく考えられた設定がされていますし、人間関係も複雑に設定されており、内容を十分に加味することで本作品は名作であるといえます。
まだプレイしたことのない人や、最初少しだけプレイしてみただけの人も、一度クリアまでがんばってみてください。