「マンガの王様」石森章太郎 幻魔大戦、ミュータントサブ

2017年10月28日

幻魔大戦 Rebirth 1 (少年サンデーコミックススペシャル)

彼の作品を紹介しながら、石森章太郎を語りたいと思います。何分にも、単行本を処分してしまって、私の記憶を頼りに書きますので、もし作品の内容的に間違っていたらすみません。

幻魔大戦

宇宙規模の勢力を誇る幻魔と戦うことになる、高校生の東丈とその仲間たちの物語。SF作家である平井和正と石森章太郎の共作です。

高校生の東丈はコンプレックスを持っていた少年でしたが、プリンセス・ルーナとサイボーグ戦士ベガによって超能力者として目覚め、幻魔との戦いに挑んでいきます。この物語で、丈が得意としていた超能力がサイコキネシスで、念じただけで物を動かせる力です。この本を読んで、初めて超能力というものを知った私は、超能力者に憧れました。特にサイコキネシスの力に夢中になりましたね。SFマンガに興味を持つことになる最初の作品です。

石森章太郎は自分の長男に、この丈という名前を付けています。その長男というのが、俳優の小野寺丈です。石森章太郎原作のテレビシリーズに、たまに出演していましたね。

ミュータントサブ

私が更に、超能力に夢中になり、SFマンガに嵌ってしまった作品です。石森章太郎が1960年代に描いたSFマンガでは代表的なものですが、「石森章太郎の作品は」と聞かれて、これを答えられる人は少ないのではないでしょうか。

サブという少年が主人公で、交通事故に遭い意識不明になりますが、事故を起こした車に乗っていた少女の輸血で助かります。目を覚ましたサブは、超能力を身に付けていて、その力で事件を解決していきます。超能力を身に付けた鍵は二人の血に有るのですが、これを語ると長くなりますので省略します。

ミュータントというと、何だか放射能か何かの影響で、実像が人間と違う生き物を想像しますが(映画のX-MENの様に)、サブは普通の少年です。ミュータントとは突然変異の事ですので、事故に遭って輸血で突然に超能力者になったわけですから、ミュータントサブで良いのでしょうね。

「サイボーグ009」と共に、子供の頃の私が一番好きだった作品ですが、大人になって単行本を探してもなかなか見つけられませんでした。「サイボーグ009」に人気や注目が集まってしまい、この作品は知らない人も多くて、再発刊が遅れたのかもしれません。やっと書店で見つけた時は、非常に嬉しかったですね。