「マンガの王様」石森章太郎~ちょっと色っぽい主人公が活躍する物語

2017年10月28日

ワイルドキャット (2) (双葉文庫―名作シリーズ)

今回は強くて色っぽい女性が活躍する作品を二つ紹介します。サイボーグ009の女性版と言うべき作品である「009ノ1」という作品と、野性味溢れる女性の超能力者が活躍する「ワイルドキャット」という作品です。

009ノ1

ゼロゼロナイン・ワンとも呼ぶし、ゼロゼロクノイチとも呼びます。石森章太郎が初めて青年向けの雑誌に連載した作品で、アダルト的な要素が有る作品です。1967年から1974年にかけて漫画アクションに連載されました。サイボーグ009と女忍者の両方にかけたところなどは、センスが良いですよね。

009ノ1ことミレーヌ・ホフマンは、ウエストブロックの秘密諜報部員で、ゼロゼロ機関のボスの命令を受け活動します。敵の多くはイーストブロックのスパイです。身体は勿論サイボーグ化されていて、胸にはマシンガンが仕込まれています、敵のスパイを誘ったり安心させたりした後で、そのマシンガンが炸裂します。撃ち終った後に乳首から硝煙が出ている場面とかも描かれています。また両足も改造されていて高く飛び上がることが出来ます。石森章太郎の描くヒロインはたくさんいますが、ミレーヌには女スパイとか娼婦とかがピッタリくる印象を受けるのは、石森章太郎の凄さでしょうね。

ちなみに、番外編ではセックス用サイボーグとの解説も有ります。

ワイルドキャット

1968年から1969年にかけてプレイコミックで連載された作品で、色気ありアクションありの作品になっています。主人公は山奥で暮らしていた「ネネ」という超能力を持つ野性味のある女性です。第一巻では金髪をなびかせ、ヒョウ柄で大きく胸が開いた原始人が着るような衣装で登場して活躍します。そんなネネを、世界征服を企むコンドルホーク団が捕らえようとしますが、山奥に訪ねて来たK・K・P(ククル・クク・パロマ)の一員である伴代三助やエンゼルジョーと一緒に追い払い、伴代三助と共に東京へ行きK・K・Pの女スパイとなって悪のエスパーたちを相手に戦います。エンゼルジョーとのラブシーンも有りますが、もしかして二枚目のエンゼルジョーと三枚目の伴代三助は同一人物?・・・・という感じです。

009ノ1もワイルドキャットも女スパイが活躍する作品ですが、ワイルドキャットの方がコミカルに描かれています。アダルト的な要素がある作品ですが、どちらもイヤラシさを感じないで楽しく読める作品になっています。