若鷹軍団Hawksの軌跡~工藤ホークス1年目の戦跡(野手編)
2015年の工藤ホークス1年目は、シーズン90勝に到達し、2位に12ゲーム差という圧倒的な強さでパリーグを制し、CSも日本ハムに3連勝して蹴散らし、日本シリーズもセリーグを制したヤクルトを4勝1敗と圧倒して2連覇を成し遂げました。工藤監督の、新人監督とは思えない采配と、選手たちへの配慮は勿論見逃せませんが、選手たちもそんな工藤監督の期待に応えようと頑張りました。
そこで、野手陣と投手陣に分けて今年の戦いを振り返ってみようと思います。
工藤ホークスの1年目は、野手人に関しては補強も有りませんでしたが、去年の日本一を経験した選手が全て残っていて、今年は自己最高の成績を収めた選手が数多くいました。特に3番の柳田から7番の中村までの5人は、シーズン終盤まで3割を維持していましたので最強の5人と言って良いでしょう・特に3番の柳田は、打率363、本塁打34、盗塁32でトリプルスリーを達成し、首位打者のタイトルも獲得する活躍をみせました。柳田が居なければ連覇も無かったかもしれませんね。
4番の内川は、4番という重圧とキャプテンという重責に苦しみ、連続していた打率3割を達成出来ませんでした。パリーグの優勝が決まる試合、9回の裏の守りでもう涙を流していた姿が忘れられません。そんな内川もCSでは見事に復活してMVPを獲得しましたね。残念ながら日本シリーズは肋骨の骨折で欠場しましたが、残った選手たちが内川の分もと頑張り、日本一を達成したグラウンドで内川もユニフォーム姿に着替えて仲間に加わり、笑顔を振りまいていた姿も印象に残っています。
5番の李大浩はシーズン当初こそ調子が上がらずに苦しみましたが、途中から右足に重心を残す構えと打法により活躍し始め、最終的に日本での4年間の中で最高の成績を残しました。特に本塁打は初めて30本の大台に乗り、打点も98と柳田の99に次ぐチーム2番目の記録でしたし、日本シリーズでは欠場の内川に代わって4番に座り、見事MVPを獲得しました。
6番の松田も35本の本塁打を放ち、初めて30本の大台に乗せました。また、打点も94とチーム3番目の記録を作り活躍しましたが、何と言っても松田はシーズン中の3発のサヨナラ本塁打が印象に残っていますね・・・凄かったです。
7番の中村は、時には1番を打ったり2番を打ったりしましたが、彼が7番に座ると、3割バッターが5人続くわけですから相手ピッチャーも堪りませんね。シーズン終盤は少し調子が下降して3割を切りましたが、何とか盛り返してとうとう最後は3割に乗せました・・・大したものだと思います。
以上の5人の他に、1番2番を打つ選手たちも頑張りました。今年は、工藤監督が1番2番を固定しないで戦いましたが、それが功を奏したようです。特に二塁手の競争が激しくて、レギュラーだった本多が怪我で出遅れたため、明石と去年ヤクルトから移籍した川島や若手の高田らが競い合いました。守備力では本多で、バティングの面では明石が一番だと思いますが、総合力では川島も負けていませんね。とにかく、出る選手が活躍してくれますので、工藤監督もどう使っていこうか頭を悩ませたかもしれません。