小さなころから触れる「男らしさ」「女らしさ」

ふわりぃ コンビカラー ランドセル ワイド巾+ワイドマチ ≪ マリンブルー (本体)×ネイビー(ヘリ巻き) ≫ 外せる持ち手ハンドル付き A4クリアファイル A4ポケットファイル 収納サイズ

Scene ランドセルを選ぼう!

ある日、もうすぐ小学校にあがるので、祖父母や両親とランドセルを買いに来ました。たくさんの色、たくさんのデザインがあってわくわくします。「6年間使うものだからね」と母に言われる陽菜ちゃん。「これがいい!」陽菜ちゃんは大好きなかっこいい青色の刺繍の入った深緑のランドセルを選びました。しかしお父さんは浮かない顔をして「赤や薄紫もあるよ」と進めてきます。

一方大翔くんもランドセルを選んでいました。大翔くんは戦隊もののリーダー、レッドが大好きです。「絶対赤にしよう!」と決めていました。ランドセル売り場に行くと男の子用のランドセルに赤が無い!大翔くんは悲しくて泣いてしまいました。祖父から「男が泣くもんじゃない。男ならどっしりしろ」と言われさらに泣いてしまいました。祖母はやさしく「悲しいね、でも赤は女の子の色だから、他に色にしよう?」と言われました。

結局大翔くんは戦隊もので次に好きな黒色の本体に、大好きな赤の刺繍が入ったランドセルを選びました。「やっぱり男の子だなぁ」と祖父は嬉しそうにランドセルを買ってくれました。

小さなころから求められている「男らしさ」「女らしさ」

最近は色々なカラー、デザインも多種多様ですね。筆者が選ぶときはデザインの刺繍もないシンプルな赤か黒しかありませんでした。少し後輩に水色のランドセルの子が出てきたくらいです。もし筆者がランドセルにいろんな色の選択肢があったなら、ブラウンを選びたいです。

さて、「女の子ならおしとやかにしなさい」や、Scene2で紹介したように「男の子は泣くな」と言われたことは、誰もが経験した事かもしれません。子どもに対して「男の子らしさ」「女の子らしさ」を求める親は少なくありません。父親、母親を対象に行われた「男の子は男らしく女の子は女らしく育てるべきである」(1994年)という意見についての調査では「どちらかと言えばそう思う」が32.3%、「そう思う」が45.6%。つまり8割近くが子どもに「女の子らしさ」「男の子らしさ」を求めています(注1。また、母親は72.3%、父親は84.9%と父親の方が「性別らしく」育てようとする意識は高いようです。このデータには韓国、アメリカ、日本の国別データがありましたが、この傾向は他の2か国でも見られました(注2。

「性別らしさ」と色

最近ではどちらの性別でも対応できるように黄色や、天然素材をイメージできるブラウンやベージュなどの衣類の色を選ぶようになる人はいますが。出産祝いの贈答品で男の子は青、女の子はピンクなど生まれた時から色味にも「男の子らしさ」「女の子らしさ」というものが存在しているようです。本人も、親や祖父、母周囲の人、保育所、幼稚園、でそれらを学び初め、大きくなるにつれて本格的に学んでいくのではないでしょうか。

2002年の時点では「学用品で女子と男子の色が分かれている物があるか」という調査では92.6%が「ある」と答えています。その内「他の色を選びたいと思うか」という問いには「今のまま」が女子49%、男子67%の子どもたち(ともに小学5年生)が受け入れているものの、他の色を選びたいと「とても思う」「少し思う」人は、女子43%、男子26%(ともに小学5年生)と男女に大きな差があるものの存在しています。色分けは男女だけではなく、学年などでも可能ですし、わがままではなくそれに違和感を感じたり、またそれを窮屈に感じたり苦痛に感じたりする子どもも存在することから、体操服や上履きなどは男女共通の色を導入してもいいのかもしれません。体操服の男女共通の色分けは既に行っている学校は少なくないですし、色分けを学年別にしている所も多いです。

こういう風に依然として男女の色分けはあるものの、男女の体操服などの色を統一したり、ランドセルのカラーバリエーションが増えていることから、ひと昔前から比べると、男女の違いにこだわるということは少しは緩和されているのかもしれません。また、数年前「アナと雪の女王」の流行によって女の子向けの学用品やおもちゃ、女の子の子供用品が水色一色になったことはとても印象的でした。

多様になるおもちゃと性別

一方で生れた時には0か月から、6か月から、2歳から、など月齢や年齢で分かれていたおもちゃが、男の子向け女の子向け、と分かれて行きます。アンパンマン、ポケットモンスター、妖怪ウォッチなど女の子、男の子が共通で好きなものを経て女の子向け男の子向けのアニメ、キャラクターも近年増加し商品も、男女別に用意される傾向が見られます。例えば、以前はセーラームーンなど女の子向けの「戦隊もの」が中心だった子供向けアニメですが、アニメ不況の今の時代に、以前ではなかった比較的低年齢層の女の子を意識した子供向けアニメやキャラクターがかなり増加したことを感じています。

テレビ東京系列では、「ジュエルペット マジカルチェンジ」「プリパラ」「アイカツ」「かみさまみならい ヒミツのここたま」「ディズニー・サンデー「ちいさなプリンセス ソフィア」」など増加しました。それに伴い、玩具や学用品などそれらのキャラクターがついた商品展開もあるでしょう。また、有名なおもちゃ屋さんのWEBページや、全国展開している大型スーパーマーケットの子供向けおもちゃ売り場では「男の子のおもちゃ」「女の子のおもちゃ」あるいは「女の子向け」「男の子向け」という区別がされています。玩具の種類という点では、男の子向け、女の子向けという性別で分けるということが強化されているのかもしれません。

もちろん、周囲から学んでいく「男の子と女の子の差」以外にも生まれつきの差というものは存在すると思いますし、集団生活をすれば、(特に日本では)周りと違うということがいざこざをうんでしまうかもしれません。けれども、せっかくおもちゃや学用品、カラーバリエーションが多様に、豊富になっていますので、本人の好きなものを選ばせてあげてみてはいかがでしょうか。

注1)「男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしく」の調査は15歳までの子どもを持つ父親、母親へのアンケートによるものと思われます。注2)ちなみに韓国、アメリカ、日本のうち、「男の子は男らしく女の子は女らしく育てるべきである」と考えているのは韓国の親が強く考えていました。また上に書いたようにとりわけ韓国の父親が「男の子は男らしく女の子は女らしく育てるべきである」と考える傾向にありました。

引用参考

  1. 井上 輝子、江原 由美子編『女性のデータブック―性・からだから政治参加まで』、東京:有斐閣、2005.
  2. 「テレビ東京アニメ」http://www.tv-tokyo.co.jp/index/genre/anime.html、最終確認:20151005
  3. 「トイザらス」http://www.toysrus.co.jp/、最終確認:20151005