私立小学校と公立小学校それぞれのメリット・デメリット
小学校に子供を通わせる際、地元の公立に通わせる以外に、私立に行かせるという選択肢があります。では、公立と私立には一般的にどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
まず、通学にかかる時間が異なります。私立小学校が自宅から極めて近いエリアにある場合は問題ないのですが、学校や自宅の立地地域によっては、通学に長い時間がかかってしまう場合があります。こうしたケースでは、子供が公立に通う場合よりも早く起きざるを得なくなり、成長に不可欠な睡眠が不足してしまう可能性があります。また、通学時にスクールバスなどがあればよいのですが、保護者による送り迎えが必要な場合には保護者の時間的負担も私立のほうが大きくなります。さらに、中学受験を目指して塾に通わせる場合は、私立小学校から帰ってくる間もなく塾に直行する必要が出るなど、子供、保護者共に負担が大きくなります。塾に通わせるなら、遠い私立に行かせるよりも地元の公立に通うほうが時間面でのメリットが大きいと考えられます。
また、費用面では当然ながら私立のほうが多くの費用がかかります。私立にかける費用があるくらいなら、公立に通わせながら複数の習い事をさせるという選択肢もあります。小学校を選択する際には、教育費をどの部分に費やすのかについても検討の必要があるといえます。
いっぽう、私立では費用が高めなだけあって、各種の行事が多めに実施される傾向があります。地元の子供が学齢に達すると通ってきてくれる地元の公立と異なり、私立では生徒を自らの努力によって集める必要があります。そのため、多くの私立小学校では丁寧なカリキュラムを作成し、行事の多さや設備の良さなどをアピールしています。こうした様々なカリキュラムを子供に経験させたいならば、地元の公立よりも、特色ある教育をしてくれる市立を選ぶほうが得策といえます。
また、一部の私立小学校では一定以上の成績を収めるなどの条件を満たせば、そのまま系列の中学校や高等学校へと進学するという選択肢があります。したがって、系列の中学校や高校に通わせても良いと考えるなら、受験勉強の負担の少なさから私立を選択する方法もあります。