中学受験社会の意義

小学生生活を犠牲にしない中学受験

中学受験では、国語、算数が課せられるのが一般的です。国・算に加えて、理科が課せられる学校も多くあります。その一方で、社会が課せられる学校はそれほど多くありません。社会が必須受験科目とされない場合が多くあるのには、いくつかの理由があります。

まず、社会は暗記の部分が大きく、受験生の頭の良しあしを測定しづらいからです。時間をかけさすれば覚えられると考えれば、小学6年生の段階での能力測定には適していないと判断されるからです。小学6年生の段階では、まだまだ学力の伸びしろがあると考えられるため、将来的により優秀な生徒となりうる人材を確保すべく、国算理に重点が置かれます。

さらに、社会は出題が難しく、入試問題の作成に苦労するという事情もあります。地理の問題であれば、統計データの変化に対応しながら問題を作る必要があります。公民や歴史についても、教科書に記載される事実が変更となるケースが他の科目と比べて多いため、不適切な出題をしないための意識を他の科目以上に強く持つことが求められます。こうした手間をかけてまで社会の問題を作成する意義を見出せない学校もあるようです。

しかし、中学受験において、社会を受験科目の1つとすることには一定の意義があります。

まず、社会の勉強をコツコツと行ってきた受験生は、入学後も英単語の暗記をはじめとするコツコツ型の課題に取り組む力が高いことが期待されます。英語は大学受験においてもほぼ必須とも言える科目であり、かつ「やればできる」とされている科目です。中学受験の段階で、コツコツ努力する力のある受験生を獲得することは、学校に取ってもメリットがあります。

さらに、中学校に入ってからの社会の授業がスムーズに進みやすくなります。中学受験をする際には、多くの時間を塾での勉強に充てることとなります。そのため、どうしても受験に関係のない科目の学習はおろそかになりがちです。中学入学後に社会の知識レベルだけが低くなるのを防げることも、中学受験科目に社会を含めるメリットとして挙げられます。