算数と数学の違い

算数と数学素朴な疑問―なぜそうなるの?なぜこう解くの?

小学校では、「算数」という科目を学習します。一方、中学校以降では「算数」は消滅し、「数学」へと変化します。「国語」「理科」「社会」は、「現代文、古典」「物理、化学、生物、地学」「地理、歴史、公民」のように分野が細かく分かれてはいきますが、そもそもの科目名が変更されてしまうことはありません。名称の変更が特徴的な算数と数学は、どのように異なるのでしょうか。

まず、算数は直感を重視します。数的感覚を早い段階から身に着けるための訓練が算数です。そのため、日本の算数教育を例にとれば、九九の暗唱や筆算の練習など、計算に重点が置かれていることがわかります。図形について学習する場合でも、実際に定規や分度器、コンパスなどを使用して学習する単元が豊富にあります。このように、算数では数的感覚を養うことができます。

いっぽう、数学では論理的思考が重視されます。小学校では「式を書きましょう」くらいの指示はあっても、解き方を細かく記述することはあまり求められません。しかし、数学では、解き方の部分もテストの採点対象となることが多くなるなど、思考のプロセスを明示することが要求されてきます。数学は日常生活で活用する場面はあまりありません。あくまでも、思考力を養うことを目的とした科目です。例えば、2次方程式が解けなくても日常生活には何ら支障がありませんが、因数分解、平方完成や解の公式の利用など、様々な解き方を学ぶことによって、幅広い思考力を養うことができます。

また、数学では具体的な数字のみならず、xやyなどの文字が多く用いられます。この点も、数的感覚を身に着けるために具体的な数値を用いた問題が大半を占める算数との違いです。算数は、学習する生徒の年齢が低いこともあって、抽象的な内容にするよりも、具体的な数字を考えながら学習を進めることで、理解がスムーズになると考えられます。いっぽう、数学では抽象的な内容を理解する力をつけるためにも、文字を用いて一般的な形にされた問題に取り組む機会が多くなります。