艦これチュートリアル幕間 ~今の艦これの問題点~
艦これもブラウザゲームとしては異例と言える長命なゲームになりました。スタートから4年目に突入しています。
その分、ゲームの規模もユーザー数も拡大。そういった影響もあってか、艦これが抱える問題点も色々と明らかになってきています。
今回は今の艦これが抱える問題点を取り上げてみます。このゲームとつきあう上での参考になると良いのですが。
ゲームのシステム面の限界
この点をあまり声高に言う人は多くはないようですが、著者は艦これのゲームシステムのうち、特に「難易度」の表現力の幅の限界を感じています。
通常海域では比較的上手く始めたばかりのユーザーから歴戦の提督まで、対応可能な難易度の差が表現できていると思います。
ですが、全ユーザーが同じ海域で勝負をするイベント海域では難易度が高止まりしてしまって、かなり遊び込んだユーザーしか楽しめない状況が生まれていると思います。
今はほとんどすべての新実装艦がイベントでしか入手できません。
本来はイベントで実装された新艦は、ある程度時間が経ったら建造や大型建造、通常海域のドロップで入手可能になるのですが、今の艦これはその対応が非常に遅くなっています。
このため、後発のユーザーが新実装艦を入手するのがとても難しくなっています。
イベント後の運営の対応の遅さも現員の一つですが、それ以上にイベント海域での難易度の高低の幅が上手く表現できないシステム面の限界が見えているのかな?と思います。
「クエストチェーン」が異様に長くなっている
こちらもゲーム難易度の高止まりの表れの一つだと思いますが、新クエストの前提となるクエストが恐ろしく多くなっていて、ものによっては新しいクエストにたどり着くこと自体が非常に困難になっています。
運営側がきちんと必要クエストの連鎖を管理し切れていないのではないか?そういうレベルのチェーンの長さになっています。
今、最も難易度の高いクエストは、先日、新たに実装された噴進機(ジェット機)入手のクエストだと思いますが、これをゼロからクエスト消化を始めると関連クエストは合計数十以上に上るはずです。
艦これ歴の長いプレイヤーで、地道にクエスト消化をこなしてきた提督はある程度消化の難易度が低くなると思いますが、後発のユーザーが1つ1つクエストの連鎖をたどっていったら、それだけで消化を諦めかねないレベルになっています。
この辺りの救済策も少し考えて欲しいところです。
ユーザー層のレベルの格差に色々なものが対応できていない
上に書いた2つもこちらに含まれているかもしれませんが、艦これ初期から遊び続けている歴戦の提督と、最近参入したユーザーの間の色々な面での格差が大きくなりすぎています。
これにゲームシステム、運営の動きがほとんど対応できていません。
ゲームの歴が長くなったネットワークゲーム、バージョンが多数を数えることになるコンシューマーゲーム、どのゲームにも共通の問題ではあるのですが。
ゲーム歴の長いユーザーの求めに合わせた作りをすると、難易度等々のゲームの性格がとんがりすぎてしまい、新規ユーザーがそれに馴染むのはとても難しくなりがちです。
そのような状況が新規参入ユーザーの数の減少を招き、結果的にはゲームタイトルの衰退につながる悪循環を招きます。
艦これでもそういったあまり良くない傾向があちこちに見えるようになってきました。
実は永遠のオープンβ?
艦これでまことしやかにささやかれる噂の一つとして「運営エアプレイヤー説」があります。
ゲームの新要素が実装されるときに、その部分のテストがとても不十分な状態で投入されるケースが多いのです。一度、動かしてみれば一発で気づくレベルの不具合がそのまま実装されることもあります。
こういった状況が上の噂につながっています。
実際のところ運営側にテストプレイにさく工数と予算がないのでは?と思いたくなるような状況は続いています。新要素のデバッグと調整は、実際にはユーザーが大きく参画している、というのが今の艦これの姿です。
先日、鳴り物入りで実装されたジェット機もやはり事前の調整不足で、今の仕様では「コレクション装備」という評価が固まりつつあります。
ユーザーからのフィードバックを受けて今後どのような調整が行われるか、多くのユーザーが注目しているところです。
まとめ
長く続くゲームのある程度宿命的なもので、艦これもいくつも問題を抱え込むようになりました。
ただ、その中の一部は、プレイヤー側が時間をかけて艦の練度を上げたり、艦隊・装備を充実させることである程度解決できるものでもあります。
ゲームが色々と成長した分、ユーザー側にもある程度以上のプレイ時間の積み重ねを求めるゲームになっている、と言うこともあるかもしれません。
システムのデバッグが不十分な部分は、いっそのこと、ゲームの開発状況をオープンβテストにまで巻き戻したらどうか?なんて思うこともあります。
そうしてWindows 10のインサイダープログラムのようにもっとユーザーからのフィードバックを本格的に受け付けられる形を取り、「ユーザーと一緒に作る艦これ」みたいなスタンスにしたらどうでしょう?そんなことも考えたりもします。
PS VITA版の艦これ改は2017年頭で販売が終了します。こういったあたり、ブラウザ版の本家艦これとアーケード版に開発資源が集中されるのかな?という予想もしたくなります。
今後の動きにも注目した方が良いのかもしれません。