カラー教材のカラフルさは学習効率をアップさせるか
教材の中には、カラーのものがあります。カラー教材は大人の目線からすると明るい一方で、見づらい印象を受けることがあります。黒・赤・青くらいならまだしも、黄色や緑など多数の色を使って、まるで絵本のような教材を見かけることもあります。果たして、こうしたカラー教材は学習に有益なのでしょうか。
まず、学習意欲に乏しい子供の場合は、カラー教材が極めて有効です。これは低学年に限らず、小学校高学年や中学校に通う子供の場合にも当てはまります。というのも、勉強嫌いの子供の多くは、文字がたくさん並んでいることに気持ちの悪さを感じます。冒頭で「絵本のような教材」と述べました。絵本は読んだのに、文字だけの本になったら読まなくなった、という子供も少なくないのではないでしょうか。こうした経験をもとに考えると、カラフルな教材であればあるほど抵抗感が少なく、少しでもスムーズに勉強に入りやすくなるのです。
一方、学習意欲が旺盛な子供の場合は、学年が上がるにつれてカラー教材は極力避けましょう。というのも、カラー教材では最初からたくさんの色が使われているため、自ら覚えるべき項目をマーキングしたり、書き込んだりする際に工夫しづらくなってしまいます。こうした子供にはむしろ、愛想なく見える教材を与え、自ら教材を見やすくする練習をさせることが大切です。それでも、表紙や目次などは見やすいほうが望ましいです。あくまでも本文の部分の愛想は悪くても構わない、ということです。
ただし、カラフルにすること=素晴らしいこととは限りません。あくまでも自分が使いやすい教材にすることを目指しましょう。時折見かけるのが、参考書などに大量のマーカーを引いているケースです。色分けをするなど様々な努力はしているものの、内容はほとんど定着していないことが多くあります。これは、マーカーを引くことにエネルギーを費やしすぎている典型例です。目安としては、大人が見やすいくらい(3色くらい)を上限として、見やすい教材にしていきましょう。