教育投資のリターンとは
投資をする際には、リターンを計算するのが基本です。債券投資など、比較的リスクの低い投資では、期待リターンも低めです。一方、株式投資や不動産投資となれば、リスクが高い分、期待できるリターンも高くなります。では、教育投資のリターンはどのくらいなのでしょうか。もちろん自分の子供に投資するとなれば、投資対象数が限られている(4人兄弟でも投資対象は4)ので、運に左右される面もありますが、平均するとどのくらいのリターンが期待できるものなのかを考えてみましょう。
まず、幼少時の教育はその後の学歴や友人関係の基礎となることから、比較的リターンが高いといえます。習い事でも、幼少期のほうが、価格が控えめに設定されていることが少なくありません。これは、幼い子供がいる家庭では世帯主の年齢が低く、所得も低めであることが一因と考えられます。所得がまだそれほど高くない段階で教育投資をするのは難しいかもしれません。しかし、大学生になった子供に投資するよりも、幼稚園や小学校に通う子供に投資したほうが、将来の広がりが大きくなり、期待できるリターンが大きいのではないかと思います。
特に、幼少の段階ではどのような才能を持っているかがわかりません。そのため、特定の分野に集中的に投資するのではなく、様々な取り組みをさせ、その後の集中投資先を選定するようにしましょう。こうすることで、一見すると無駄になってしまう投資(結局初期でやめた習い事など)が発生しますが、後々の投資を効率化するためには不可欠なプロセスといえます。
そして、学年が上がるにつれて、過大な投資をしないように注意しましょう。子供が大きくなればなるほど、将来の可能性は限られてきます。特に、それほど才能が期待できない分野にはあまり投資せず、社会で武器となりそうな得意分野に集中的に投資することが理想です。こうすることで良好な人間関係と学歴を持つことができれば、就職や結婚の際にも有利に働き、教育投資が大きなリターンを生むことになります。