ファミコンソフト体験記「鉄腕アトム」海を越えていけ!
今回紹介する作品は「鉄腕アトム」です。成人している人の大半の方は原作を知っていると思います。手塚治虫さんが描いた同盟の漫画が原作となって作られた作品です。ファミコンはこういった「漫画・アニメ→ゲーム」といった流れの作品も多かったですね。
もちろん、今でも人気のあるアニメはゲーム化されていますが、今と比べて著作権関係の課題が少なかったのかもしれませんね。
さて、肝心の本作についてですが、この作品は横スクロール型の2Dアクションゲームになっています。基本動作は左右へ走る、ジャンプする、パンチする、がありますが、これに加えて「飛ぶ」というのがあります。「ジャンプ」と「飛ぶ」を会えて分けて書きました。動作が全く別物だからです。
「ジャンプ」はその名の通りです。普通の人間がジャンプしたのと同様です。
「飛ぶ」はアトムの脚部に備え付けられているジェット装置を使って飛行することを意味します。もちろん、左右に高度を変えることなく一直線に飛ぶことも出来ますし、真上に高度を上げながら飛ぶこともできます。操作が上達するとホバリングもどきな動きもできます。
この「飛ぶ」コマンドは「ホップ、ステップ、ジャンプ」のタイミングに合わせて3回「ジャンプすることで発生する仕様になっています。どこでもかしこでも飛べるわけではないということですね。また、飛ぶと当然ですが、アトムが熱くなっていきます。最終的にはオーバーヒートになって一定時間冷却する必要がでてきます。従って、プレイヤーはこの時間的制約と滑走路的制約をうまくコントロールしていかないとステージをクリアしていけないというものになっています。
敵への対処法はパンチのほか、マリオと同様踏みつけることが可能です。当時のアクションゲームとしては王道ですね。
さて、今度はシナリオについてですが、アクションゲームの場合、この頃のゲームはシナリオがあってないようなものでした。というのも、ゲーム中に文章を読む機会がほとんどないです。この鉄腕アトムも同様で、ストーリーについては知らない人のほうが多いでしょう。
序盤に宝箱を担いだ敵がお茶の水博士のラボからでてきます。博士が「ドロボー!」と叫んでおり、その宝箱から大量のコインが現れます。つまりはコインドロボーを捕まえろということでしょうね。しかしながら、このステージ、コインを集めてもクリアになりません。後々わかりますが、海を越えていけとの指令が。
ドロボーを捕まえるのではなかったのか・・・。ということで、残念ながらストーリーはあってないようなものです。普通のアクションゲームに謎解き要素が加わったものと思ってストーリーを気にしないことをお勧めします。
とはいうものの、コンテニューによる救済措置など、当時のゲームとしてはゲームとしてはバランスもよく、遊びやすく、面白い作品です。
一度プレイしてみることをお勧めします。