睡眠が教育に与える効果とは?

睡眠・食事・生活の基本 (赤ちゃん学で理解する乳児の発達と保育 第1巻) | 三池輝久, 上野有理, 小西行郎, 一般社団法人日本赤ちゃん学協会 |本 | 通販 | Amazon

「寝る子は育つ」という言葉がありますが、良く寝ないと学習効果も下がるとされています。確かに、寝ぼけ眼で授業を受けているようでは、十分な学習ができないことはすぐにわかります。ただ、あまりにも睡眠時間を長く確保しようとすれば、学習時間が減ってしまいます。大手の進学塾が夜遅くまで授業を行っている状況を考えると、「早く寝ること=成績アップ」という単純な方程式が成立するわけではなさそうです。そこで、睡眠が教育にどのような影響を与えるのかをチェックしてみましょう。

まず、睡眠不足であれば集中力が低下することは否定できません。また、単に睡眠時間を確保するだけでは不十分です。昼間に多くの睡眠をとるよりも、夜にきっちり睡眠を取ったほうが、脳にとってより効果的な急速になります。睡眠時には短期記憶が長期記憶に変わることも知られています。しっかりと暗記分野の学習内容を定着させるためにも、夜間に良質な睡眠をとるようにしましょう。

また、年少期には、睡眠を規則正しくとることによって生活リズムを整えることが大切です。リズムがバラバラになってしまうと、勉強面でも計画的に学習を進めづらくなります。生活にリズムがあればそのリズムに合わせて学習計画を立てることで、少ないストレスで学習習慣を身に着けることができます。

ただ、寝すぎは禁物です。個人差はありますが、1日12時間などの大量の睡眠をとりすぎると、かえって眠気を感じてしまうケースがあります。また、睡眠時間があまりにも長いと、他人よりも勉強にあてられる時間が少なくなってしまいます。徹夜などの過度な睡眠削減はかえって逆効果ですが、睡眠は1日最大8時間程度にしておき、学習時間をきっちり確保できるようにしましょう。

睡眠は単に休息をとるだけではなく、リズムづくりにも役立ちます。せっかく苦労して勉強した成果を、睡眠によって効率よく発揮できるようにすることが望ましいですね。塾があるなどのケースでも、曜日ごとに睡眠時間を決めるなどの工夫をして、良いリズムを作っていきましょう。