過去問演習はいつからやるべき?―中学受験Ver.
入試の合格可能性を高めるためには、過去問演習が大切です。過去問演習に取り組むことによって、学校ごとの傾向をつかみ、効率よく得点力をあげられます。では、過去問演習はいつごろから取り組むべきなのでしょうか。ここでは中学受験の場合を見てみましょう。
中学受験では、複数の学校を受験する人が多いですね。大学受験と異なり、浪人するという選択肢が事実上存在しないからです。そのため、複数の学校の過去問に取り組む必要があります。初日や2日目の受験結果によって、3日目以降に受ける学校に変化をつける場合は、特に多くの過去問演習が求められます。
とはいえ、あまり早い段階から過去問に手を出しすぎると、実力が追いついていないために低得点となってしまいます。入試までに実力を上げていけば済む話ではありますが、子供のやる気が損なわれてしまうことが心配です。
そこで、まずは小6の夏休みが始まるくらいの時期に、押さえレベルの学校の過去問演習に取り組んでみましょう。もし合格点に達すれば、第一志望校合格に向けた自信を深めることができますね。押さえ校に高い確率で合格できることがわかれば、思い切った志望校戦略をとることもできます。
さらに、夏休み開始前後に過去問演習を始めておくと、夏休み中に弱点補強をすることができます。必要に応じて塾の講習をとったり、家庭教師をつけたりといった対応を落ち着いて行える最後の時期が夏休みです。気温が下がってきてから慌てなくて済むよう、遅くとも7月中には過去問演習を始めてくださいね。
偏差値が少し届かないくらいの学校の過去問は、夏休み中に1年分だけやってみると良いでしょう。あとどのくらい実力が足りないのか、どの分野の学習をすれば効率よく合格点に近づけるのかを把握します。そのうえで、1か月に1年分くらいのペースで夏休み以降も取り組みたいところです。冬休み以降は、直前対策として過去問に集中的に取り組んでくださいね。もし過去問演習をしても弱点が把握できないときは、塾などで相談すると良いです。演習を有意義にするためにも、早めのスタートと対策が重要になります。