相撲部屋とは何か

荒汐部屋のモルとムギ | 荒汐部屋, ゆかい, 池田 晶紀, 川瀬 一絵, 池ノ谷 侑花 |本 | 通販 | Amazon

まず、相撲部屋とは何かといいますと、お相撲さんと呼ばれている力士たちが生活する居住施設のことをいいます。野球などのスポーツ名門高校や大学にある寮をイメージしてすればよいかと思います。なので、力士になりたい人は必ず実家を離れて、この相撲部屋で集団生活をすることになります。

そこで生活しているのは力士だけではなく、指導者にあたる師匠やその夫人のおかみさん、さらには力士の髪を整える床山さんや土俵で「ハッキよい!残った!」など声を掛ける行司さん等、裏方で相撲を支えている人も共同で住んでいます。

相撲部屋には主に普段稽古に使う土俵の他にも、食堂や調理場など飲食関係のスペースと大部屋・師匠や関取以上に与えられる個室などの寝室関係のスペースなどがあり、若手の力士は、この大部屋の中で寝泊まりします。ちなみに関取は十両以上の番付に上がった力士のことをいい、ここまで上がると相撲の世界では一人前と見なされて、給料が与えられるなど、これまでとは待遇が大きく異なります。

相撲部屋は平成28年10月末地点で、合計43部屋あり、各部屋に所属している力士の数は部屋によって、かなり偏りがあります。例えば横綱日馬富士関などが所属している伊勢ケ濱部屋には33人の力士がいますが、鏡山部屋は2人しかいません。なので、前者のような部屋では、寝室が若手力士で密集状態になるのでプライバシーは殆どないと考えて良いと思います。ちなみに、このような所属している力士が多い部屋は大部屋と呼ばれております。さらに上下関係も厳しいため、食事などは関取など番付が上の力士や、親方、お客さんから取るようになっており、その間、若手力士は食事の配給係に回ったり、食事を作ったりします。このような体育会系な環境に耐えられず辞めていく力士も毎年いるのが実情ですが、こういった厳しい環境の中で「なにくそ!」という気持ちから、上に早く上がろうと努力するハングリー精神を身につけて、体力・技術がこの上に積み重なることで強くなっていくことが多いです。

相撲部屋では強くなるための訓練やトレーニングの事を稽古といい、メインのメニューは全て午前中に行われるので朝稽古と呼ばれています。大抵の場合は、朝の5時ごろから始めて昼前の11時ごろまでの計6時間ほどみっちりと行っている部屋が多いです。ちなみに先述した関取の力士はそこまでは早く始めることはなく、7時ごろから稽古を始めることが多いです。基本的には番付が下の力士から順番に稽古を始めるのが普通です。ただし所属している力士の数が少ない部屋はこの限りでもありません。

具体的に、力士たちは普段どのような稽古をしているのかといいますと、まず四股・テッポウ・すり足・股割りといった基本的な準備運動から始めます。具体的には、四股は股を開いた状態から片足を上にあげて地面に下ろす運動を交互に行うものであり、しっかり足を伸ばすのがコツとされております。テッポウは柱に向かって手足を交互にぶつけていく動作の事を指します。すり足は読んで如く地面に足を付けながら歩を進めて行く運動のことをいいます。股割りは開脚するために関節を広げさせる運動のことをいいます。これら4つの運動は全て相撲を取るためには必要不可欠なものであり、どれも、きちんとしたやり方を何百回もやることによって、相撲を取るのに適した体を作ることができます。この中で特に股割りは体が硬い人にとっては本当に苦痛で、自分もやってみましたが途中からもの凄い痛みが走りました。でも力士たちはこれを耐えなければなりません。その後には申し合い稽古・三番稽古と呼ばれる実践的な勝負が行われます。申し合い稽古は勝負に勝った力士が次に戦いたい人を指名して行われる方式で、三番稽古は同じ人と何回も勝負する方式で行われる稽古のことをいい、この2種類を熟していきます。最後にぶつかり稽古と呼ばれている、自分より上位の力士などに全力を掛けてぶつかって押していく稽古があり、これが一番きつく、なかには倒れた後に暫くうずくまる力士もいるほどです。

このように相撲部屋では寮生活のようなスタイルで力士たちが日々生活しています。