若者頭とは

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十両以上の関取まで昇進した力士が引退した後の進路としては、そのまま親方になるケースもありますが、これは年寄名跡を取得したものだけがなる職種で、現役時代に一定の好成績を収めないと取れない仕組みである上、定員もあり、100数人程度です。それ以外に日本相撲協会の職員として残る手段として若者頭や世話人といった裏方職になるのも1つです。若者頭は現役時代に幕下以上まで上がった力士ならば成る資格が与えられますが、定員は僅かに8人である上、16年前から、すべての枠が埋まっている状態なので、これも容易になることはできません。

若者頭も定年は65歳で、現役時代の四股名のまま呼ばれています。若者頭という名前ですが、現在勤めている8人は、いずれも経験が15年以上のベテランで、特に元十両白岩関は30年も勤めており、立場もかなり上に見られています。

具体的な仕事内容としては、まず、所属している相撲部屋や、その一門の取的力士を生活面でサポートします。取的力士はまだ10歳代で若く、生活面が乱れがちな上、部屋の師匠や親方が担当するのは、主に本業の稽古であるため、そのような側面的な部分まで手が回らないことから主に若者頭が担当するようになっています。そして、本場所では花道の奥に控えていて、力士が怪我をして動けなかった時に車いすで運んだり、肩を出して移動させたりする作業や、千秋楽で3人以上の優勝決定戦になった場合にくじを用意するなど進行係になる作業などの裏方的な仕事を担当し、これら2つの様子は、しばしばテレビなどで見ることができます。また、表彰式で優勝力士が受け取ったトロフィーなどを受け取って運んでいるのも若者頭です。テレビで見られる場面以外にも、力士が始めて相撲を取る前相撲や地方巡業などの進行係を務めたり、所属している部屋で関取衆の日程調節などの事務的作業を熟したりするなど、仕事の担当範囲はかなり広く、いわゆる何でも屋さんに近い感じと考えて良いと思います。