高級牛肉をすき焼きでおいしく食べる方法とは

パール金属 すき焼き鍋 26cm ガラス鍋蓋付 IH対応 フッ素加工 贅の極み HB-183

すき焼きの肉は牛肉がポピュラー

一口にすき焼きで出てくるお肉というと東日本と西日本とでハッキリと表れると考えたが、実はそうでもないらしいです。なぜこのような定義から始めるのかと申し上げますと、例えば肉まんに入れる肉が関東地方などの東日本では豚肉なのに対し、関西地方などの西日本では牛肉等のように異なるからです。このような例は肉うどんでも同じです。ちなみに豚肉入りの肉まんを西日本では豚まんと呼んで、わざわざ区別しているほどです。これらの違いは明治初期の文明開化の際に、西日本では多く牛が育てられていたため、牛肉を用いる文化が普及したのに対し、東日本では牛の量が少なく、肉量が多い豚肉を用いる文化が普及したことが一因とされています。

ところが、そのような東日本の関東地方でも、すき焼きに使うお肉は牛肉がポピュラーとなっています。たしかに豚肉を用いている地域もありますが、それは北海道・東北地方と新潟県の、いわゆる北日本地方に限定されています。ちなみに滋賀県や岐阜県などの東海地方周辺の一部の地域では、鶏すき鍋の形で鶏肉を使っていることもあります。

高級である、すき焼きの牛肉に適する部位について

家庭の経済状況や嗜好によって異なりますが、すき焼きを頻繁に作って食べる鍋料理として食べているケースは少ないと思います。むしろ年に数回の、ご馳走で高級な料理であるというイメージを持っている人もいらっしゃると思います。外食でも例えばジョイフルですき焼き鍋定食を食べた場合700円近くかかります。和食さとのように食べ放題コースの場合だと2000円以上かかりますので、500円以下のワンコインで食べられる牛丼と比べれば、やはり高い傾向にあります。

牛肉にも色々な部位があり、それらにも脂身や赤身の割合や食感が、かなり違ってきますので、すき焼きに適する部位もある程度絞り込まれてきます。具体的には脂肪分が適度な割合で入っていて肉質で柔らかいロース肉が最も適した部位とされています。なぜなら、牛肉を野菜などの他の具材と一緒に煮込む際に脂身が溶け出して、その旨味が他の具材にも広がるだけでなく、肉質が十分にあることで肉を食べたという食感を味わうことができ、さらに卵につけて食べるので柔らかいと、肉の旨味と卵の甘味とのマッチを最大限に味わえる可能性があるからです。

もちろん脂肪分が多いバラ肉や逆に赤身分が多くヘルシーなモモ肉を用いても、おいしく頂けます。高級な部位だと、肉質が軟らかく脂身も適度に入っているサーロイン肉や1頭から殆ど手に入りませんが、とろける食感が溜まらないミスジ肉も、すき焼きには適しています。

高級すき焼きをストレートと卵の2通りで肉を食べて満足感も2倍

味わえる確率は本当に少ないと思いますが、高級な牛肉に出会った場合、どのように食べて満足感を得たのかを記述します。

実際にそれを味わったのは今から10年以上前のことで、店も昔ながらの高級町家という感じで、これから高級料理を食べられるという期待感が膨らむ感じでした。スタッフの対応も丁寧でした。その店で販売されている中で最も安いコースを注文しましたが、牛肉・卵・野菜が別々の皿に用意されており、牛肉の部位は肩ロースでした。

牛肉の味を直に味わうために、まずは卵をからめずに、すき焼きの割り下をつけた状態で頂きました。すると肉の食感が柔らかく、しつこくない脂身と割り下の味がマッチしてすごくおいしかったです。この段階で少しのご飯と一緒に食べることで、辛すぎることなく、十分に肉の味や食感を味わえたと思います。ちなみにこの割り下の味は定番の砂糖醤油の甘辛味で食べやすかったです。そして次の段階として卵をからめて頂くと、卵の甘味と肉の脂身との相性の良さに満足し、また違った味を楽しむことができました。勿論、ご飯とセットで食べてもおいしかったです。このように2通りの食べ方を試すことで、高級牛肉の旨味を2段階で楽しむことができました。