少年犯罪の背景には何が?「少年Aこの子を生んで…―父と母の悔恨の手記」

2018年4月7日

「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 (文春文庫) | 「少年A」の父母 |本 | 通販 | Amazon

殺人事件、日本でも残酷だけれども起きてしまっている事件です。殺人に重い軽いもないですが、未成年の殺人と成人の殺人ではその意味合いは変わってくるのかもしれません。子どもが子どもを殺害する、信じられないことです。それが現実に起きてしまう日本社会には何が起きているのでしょうか。

1997年に少年Aは弟の同級生であり顔も知っていた少年を殺害したのです。さらに、首を絞めたナイフなどで刺したということだけでなく、首から上を切断しナイフで両目を突き刺し顔も引き裂かれていたのです。それだけでなく、さらにその首を自身が通う中学の校門に声明文と一緒に放置したのです。
この事だけでも残虐さがあり、到底信じられない事件です。

被害者の語っていた少年Aの母親の言動として、みんなが必死に子どもを探しているなかでたまごっちで遊んでいたり、加害者が子の顔が見られないと言うと子供の顔くらい見てあげればいいのにと、とても普通では想像のつかない言葉もあったようです。

少年犯罪は親の責任、家庭の責任もあり、この少年の家庭がどのようであったのか気になるところです。しかし、この本では家庭不和や家庭内暴力などは出てきていません。両親が少年Aを大切に愛情をかけて育てていたという、どこにでもありそうな普通の家庭であり、なんの問題もない家庭でもこのような事件に発展してしまうこともある、特別な環境の家庭でなくとも起こりうる事件だとも書かれています。

親から目線ではありますが、少年Aに対してのしつけや関わり方については実際の事が色々と書かれており、親の後悔もあります。

この家族が家庭崩壊、家庭不和であったかどうか確信は持てない内容です。ただ、どんな家庭にでもどんなにか子どもにでもこれほどの残虐な行為は出来るものでは到底ありません。二度と起こらないような歴史的事件です。家庭のなかで子どもときちんと向き合うこと家族の愛情のあり方を考えさせられる一冊です。