介護は誰にでも訪れる「親の介護をする前に読む本」

2018年4月7日

[東田勉]の親の介護をする前に読む本 (講談社現代新書)

介護問題、この問題はもはや個人レベルでは解決できない問題となっています。介護保険制度や高齢者を社会で支えていこうということが、言われています。しかし、社会で支える制度はどのようなものがありどうしたら良いのか、その漠然としたところを解説してくれているのが、この本です。

親の介護はいつしか訪れる切実な問題でありながら、目を背けられていることが多くなってしまっています。そのなかで、年老いて親との同居や介護が必要となったときに、どうしたら良いのか書かれています。

本当にはじめての介護でどうしたらよいのだろうと悩んでいるときに制度ののと使い方、心理的な支えと分かりやすい内容です。

然るべき準備や心持ちがあれば、例えば施設入所にしてもいくつかの施設を見ることにより、その中で本人に合った最善の施設を見つけることが出来るかもしれません。しかし、施設に入ったとしてもそれで介護が終わる訳ではありません。施設に入っても例えば入院になることもあります。そうなると、入院の手続きなど様々な書類関係のことも多くなります。病院の転院も時間と労力を使います。そして、寝たきりになることも少なくないのです。そのような最悪の事態を避けるためにも、家族介護の訪れる前にこの本では準備がいかに必要かを述べています。

良い施設をどう見極めるのか、介護保険の使い方も少しお得な使い方があること、認知症の治療についてといった内容も含まれています。

この本は、今までにあまりなかった、介護の前の入門書となっています。介護保険を利用方法から費用、介護サービスの受け方、終末期医療のこと、専門用語も多いですが、著者の経験から書かれているため内容は初めての人でも分かりやすい介護の入門書になっています。