子どもの生活の場所、安堵できる場はあるのか「児童相談所一時保護の子どもと支援」
児童相談所というと子どもになにか身の危険があったり親が子どもを育てられないときや疲れたときに相談したりする場所というイメージを持っている人が多いかもしれません。そのような児童相談所のなかの一時保護所について書かれている本です。
児童相談所では、近年親が子どもを在宅で見ることができないということが多くなっています。そのようなときに児童相談所の一時保護所が使われています。
一時保護所の役割や課題も沢山あり、様々な子どもを受け入れるのでそれぞれにあった支援をすることはかなり専門性のいる難しい仕事のようです。
子どもの支援として実際にはその日の日課にそって動いていくということになります。しかし、日課といっても集団での支援と個別での支援とそれぞれに合った学習支援とプログラムを組んでいく必要もあります。
さらには、日々の日課の他に子どもの心へのアプローチモ必要です。暴力的な行動に出る子や精神的に課題を抱える子どももいます。個別の事情に配慮しなくてはならないのです。
一時保護所の課題が建築面の課題から心理的サポートの課題まで、実態と課題の考察もされています。そして、一時保護所の向上に向けた取り組みが今後もなされていくことが期待される内容となっています。
自宅でどうしても生活できない子どもにとっては、どこでどのように生活するのかとてもシビアな問題です。子ども達が少しでも落ち着いて安心して生活できる場所の提供はとても大切だと感じさせられます。