将来、認知症になっても安心を!「だいじょうぶ認知症」
認知症は今では誰でも知っているものでもあり、高齢者になるにしたがって、物忘れがひどくなると認知症かもしれないも思う人もいるくらいになっています。
著者は認知症の介護で27年間務めていた人です。その著者の経験から来るこの本の内容は高齢化社会に向けて為になるものです。
生活しているなかで認知症の人と会う機会はもちろんあります。生活していて認知症かなと思う事柄があげられていますが、例えばお味噌汁など同じものを何度も作る人、ヘルパーに入って支援してもらっているけれどヘルパーに物を盗まれたと言う人、お財布の中身が小銭だらけになる人、ルールが守れなくなってしまう人、等生活しているなかで、日々のことからも、あれ、おかしいな普通と違うかなと思わされる言動があります。そのような言動に出会ったときにどうしたらよいのか戸惑ってしまうこともあると思います。
そもそも、認知症とは何なのか、そこの理解も必要になるかもしれません。認知症という言葉は誰しもが知っている言葉かもしれないけれど、実際どんなことがあるのかはあまり知られてはいません。認知症はそのものが病気ではなくて病によって引き起こされる状態でもあります。認知症では性格の変化や物忘れ、被害妄想など様々な周辺症状もありますが、どのような症状かは人によって異なります。そのため、難しいとか理解しにくいと思われてしまうかもしれません。
認知症はその相手を良く知っていると対応も変わるかもしれません。そして、生きていくということを考えると、どのような生き方がその日とに合っているのか、何を望んで何が出来るかその条件をきちんと見極めて公的な介護保険制度を使う必要もあるでしょう。
認知症と言う言葉だけに惑わされるのでなく、認知症であってもその人となりを良く知って、その人にあった生活の場所、生き方をきちんと周囲のサポートを得ながら考えていかなくてはいけないと考えさせられる1冊です。