正しくうつ病と向き合う大切さ「新版 うつ病をなおす」

2018年4月7日

新版 うつ病をなおす (講談社現代新書) | 野村 総一郎 |本 | 通販 | Amazon

うつ病に対しての治療や研究はここ10年くらいでとても進歩し、うつ病に対する認識も変わってきています。うつ病という言葉は日々良く聞くものでもあり、高齢者の一人暮らしの人が社会との接点が希薄になり、うつ病となることや若者のリストラや過重労働からのうつ病も良く聞かれます。うつ病はもう、誰にでも起こりうるかもしれないもので、すでに、ちょっとうつ的だったときがあったなと、生活を振り替えってみると思う節がある人もいるかもしれません。

また、うつ病以外で最新疾患のなかで患者数が増えているのが適応障害です。なにか、新しい場所での仕事や新しい人間関係を築いていくことを苦手とする人も多いのです。昔のご近所さんというような発想も薄れてきているなかで、社会コミュニティーの希薄さも適応障害の要因のひとつとなっているかもしれません。

うつ病は、治療法も様々で、現代うつ病と言われるものと双極性障害と言われるものの治療法の違いもあったりします。現代うつ病とは、精神医学的にはうつ病だけれども、本格的なうつ病ではないものか現代うつ病とも言われます。うつ病と呼ばれる疾患が増えるなかで軽症のうつ病もあり、うつ病の呼び名も様々になっているのかもしれません。また、精神的な苦痛には問題が認められないようなパワーハラスメントも精神科的な問題でこれも現代うつ病に入るとも言われます。

様々な呼び名の精神疾患のあるなかでその見極めも難しいようですが、それぞれに特徴的な言動もあるようです。適切な診断、細かな病名については専門的な医師でないと判断が難しいのかもしれません。

うつ病にかからないためにはどうしたら良いのかということもあり、そのための考え方の改善法についてはうつ病のメカニズムやどうしてそのような状態になったのか、病気の前の自分と向き合い考えを整理することも必要かもしれません。

うつ病はなぜおきるのかというと様々な要因がありこれだから、と1つではなく幾つかの要因が重なったときに起きることもあります。自分が追い詰められたときにどう対処するのか自分なりの癖もあります。それらが、解決困難なものであれば、治療により考え方を少し変えていったり、ライフサイクルについて病気になる前の自分を考えて新たなライフサイクルにより自分なりのものを作り上げていくことも必要かもしれません。なかなか人が考え方や考え方の癖を変えるということは簡単ではありません。それでも、病気になり、そこから変わっていこうとするときには大きな変化、ライフサイクルなどの考えの見直しが必要になるでしょう。安心感を得られる環境で苦しくなったらすぐに誰かに相談したりできる周りの人との良い距離感も必要かもしれません。どこか他人事、他人と深く関わりたくないそのような考え方は人間同士の繋がりを薄いものにしてしまいます。

うつ病とはどういったものか改めて学び直し、うつ病の治療や研究は研究は日々大切に変わるものでもあるので、常にアンテナをはり新しい情報を得て分かりやすい治療法に出会えることがうつ病をなおすために繋がってくるかもしれません。