摂食障害と向き合い治療する大切さ「最新版 拒食症・過食症の治し方がわかる本」
最近の世の中は生きにくいと言われることもあります。そのような世の中だからこそなのか様々な病気に、かかる人も増えてきています。そのなかで、拒食症や過食症という病気も世の中で広く知られるようになってきました。テレビても摂食障害とはなんなのかどうしてそうなるのか、治る手立てはあるのか等、様々な視点から当事者も出演したりするテレビ特集もあったり、関心をもつ人も多い病気の1つなのでしょう。
この本では摂食障害が一般的に知られたり問題とされてきた昨今よりも40数年前から研究治療をしてきた高木医師の治療経験に基づく内容があり経験しているからこその分かりやすいノウハウが詰まっています。そして、拒食症や過食症の病気の原因や治療法などについて今まで本など読んでこなかった人にも分かりやすく説明してくれています。
摂食障害とはどんな病気なのかがまず書かれていますが、全くと言っていい程、食べないタイプや食べても沢山食べ過ぎて吐いてしまうタイプなど様々なタイプがあります。どのようなタイプかにもよりますが、それにともない体に起きる変化もあります。例えば栄養素の不足はもちろんですが食堂を痛めたり生理が止まってしまったりするようです。食べるということがどれだけ身体に大事で身体に様々な影響をもたらしてしまうのか、そのことを知らないと身体がボロボロになってしまうまで、摂食障害と共に身体も精神もすり減らされてしまうのかもしれません。
精神や行動面にどんな影響があるかでは、精神面の特徴、行動異常について書かれていますが、摂食障害で痩せすぎていてもやたらと活発なこともあるようです。端から見ていたら痩せすぎの人が活動的に動きすぎていたら、体調は大丈夫なのか心配になるでしょう。それでも、当の本人は特に大変だと感じることなく動き回ることもあります。周りの人の方が本人よりもおかしいなと思うのは先になることもあるかもしれません。
そして、なぜ拒食症や過食症になるのかですが、世の中では、やせを賞賛する社会の風潮があります。最近ではモデルも痩せすぎているとショーにも出られないということも徐々に出てきたりしていてそのような痩せ願望の考え方も少しは減ってきているかもしれません。しかし、依然として解くに若者の間では痩せ願望は続いています。痩せること全てが悪いことではないのかもしれませんが、回りと比べて自分が太っていると、太っていなくても感じてしまうこともあるようです。
そのため、摂食障害ではどんな治療を受けたら良いのか、治療の時の基本的な注意点や薬を使った治療、集団療法と自助グループ、カウンセリングの方法について分かりやすく説明されています。治療にも様々な方法がありますが、まずは本人が病院に行かなくてはなりません。そこのハードルの高さがありますが、そのハードルを越えられれば治療の第一歩が始まり長くなるかもしれないけれど、治療し治していくこともできるのです。
また、家族の接し方の大切さもあります。同居しているのか別居しているのかでも関わりは変わってきます。同居ならば食べ物の管理をどうするのかある程度考えておくことができるでしょう。しかし、単身で生活している場合はそのような食事管理は出来ないのでなかなか難しさがあるかもしれません。それでも、家族の接し方として言葉かけや精神的な支援の大切さが分かります。家族はやはり、切っても切れない大切な存在なのです。
拒食症や過食症についてただしい理解を持ち、もし少しでもおかしいなと思ったら家族に相談することも大切ですが、あまりにも痩せすぎの傾向があればやはり、病院受診は必要になるでしょう。精神的な辛さはなかなか目名見えないとこらがあります。だからこそ、ひどくなる前に治療しなくてはならないのだと気づかされる本になっています。