ファミコンソフト体験記「ランパート」(コナミ)

この作品は、日本では1991年にナムコがアーケード版を、その後コナミがファミコン版を、翌1992年にはジャレコからゲームボーイ版、テンゲンからメガドライブ版とそれぞれが発売しました。しかし、最初はアタリゲームズとテンゲンが1990年に北米でリリースしています。その後時は流れてなんと2006年にPS2用ソフトの「ゲーセンUSAミッドウェイアーケードトレジャーズ」というパッケージに収録されました。さらに2007年には北米のPS StoreでPS3版がダウンロード販売されています。

こんな色々あるソフトですが、その中身はといいますと、パズルゲームとシューティングゲームの要素を含んだシミュレーションゲームというべきでしょうか。1つの面は3つのパートを交互にこなしながらゲームが進んでいきます。配置パート、戦闘パート、城壁修理パートの3つです。ゲームのルールとして、まず自軍の本拠地を守るという目的と、敵を攻撃して一定の成果を得るという目的の二つがあります。前者が達成できなかった時点でゲームオーバー、後者が達成できなければ原則としてその面のクリアになりません。これだけでは説明になっていませんね。ではそれぞれのパートについて説明していきましょう。

まずは配置パートです。城壁によって囲まれた自軍の陣地に大砲がおけます。置きたくなければおかなくても問題はありませんが、大砲の数が増えると敵を攻撃するときに有利になります。ただし、おけるスペースはあくまでも自軍陣地です。城壁が邪魔していたりするとおけません。

次に戦闘パートです。敵が動きながら攻めてきます。その動きを予測しつつ、先ほど設置した大砲で攻撃します。何発か命中すると敵を倒すことができます。このとき、城壁に当ててしまうと、城壁が壊れてしまいます。上級者は逆にこれをうまく使って次の城壁修理パートを楽に進めたりもします。戦闘パートは時間が決まっています。また最初のターンで殲滅しても、敵の撃破数がクリアに満たない場合、次のターンで新たな敵が出現します。このパートがシューティングゲーム要素を持つ部分です。

最後に城壁修理パートです。ここがパズルゲームの要素を持つパートです。壊れた城壁を修理します。パーツが画面上に現れ、それを回転しながら配置します。適当なところに配置して事実上「捨てる」ことはできますが、キャンセルすることができないうえ、城壁の上にパーツがかぶるように配置できません。城壁で囲むと陣地が完成し、その内側にいた敵は殲滅されます。このとき、自軍の本拠地を城壁で囲み切れないとゲームオーバーになります。城壁修理パートも制限時間があるため、まずは本拠地を囲んでしまわないとあとで焦ることになります。戦闘パートで動いていた敵とは別に城壁修理パートで動き回る敵もいます。これらは小さく、うろちょろするほか、城壁と同じで、パーツを重ねることができません。さらにこの敵は本拠地にどんどん詰め寄ってくるため、城壁修理の邪魔になります。このパートが終わると再び配置パートへと移行します。

このゲームは普通に一人で遊ぶほかにも対戦することができ、幅広いユーザーから支持を得ています。まだ未プレイの方はぜひ遊んでみてください。