和食の幅を広げる調味料、味噌とは

味噌は醤油と共に濃厚な調味料の1種である

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まず、味噌汁など和食料理には欠かせない味噌は米や大豆などの穀物に塩と、麹というコメや麦にコウジカビという微生物を入れて作られる材料を入れて発酵させて作られる調味料となっています。同様に寿司などの和食料理には欠かせない醤油も同じようにして作られますが、原料は大豆・小麦・塩で麹の他に乳酸菌や酵母を用いて発酵させています。

なお、これらは料理の調味料の基本である「さしすせそ」のうち、「せ」の醤油と「そ」の味噌として入っている調味料になっているほど、料理を作る上では不可欠であったり、加えると味に深みなどのバライティを豊かにしたりする効果があるとされています。

ちなみに、残り3つの調味料としては「さ」の砂糖、「し」の塩、「す」の酢があります。

また、味噌と醤油の共通点としては、両方ともペースト状で濃厚な味がすることが多い調味料を意味する醤(ひしお)であるということです。なお、醤油は液体ですが、それを作る過程で固形物から液体を絞り出した結果、得られたものであることから該当すると考えられます。そして、これらが共に穀物で作られていることから穀醤に属します。ちなみに、醤でも肉で作られているのを肉醤とよび、魚で作られているのを魚醤とも呼ばれており、後者はキムチの漬け汁などで使われることもあります。また、この「醤」という字は「ジャン」と呼ばれていることから、四川料理などで主に用いられている豆板醤や韓国料理で主に用いられているコチュジャンが辛味調味料の1種である唐辛子味噌として扱われることもあります。ちなみに、広東料理などの中国系の料理で主に用いられている調味料であるXO醤はニンニクや唐辛子などのスパイスに干しエビや金華ハムといった具材を加えてペースト状にしたものです。

味噌の種類は地域によって原料と作り方で分類される

このように和食の調味料として欠かせない味噌ですが、日本の広範囲で作られており、英語でも「Miso」として通じているほどです。味噌は1種類でなく原料・色などによって多くの種類が存在し、地域によって異なるという特徴もあります。

まず、原料の違いから生じる分類について、基本的な大豆と塩から作られるタイプは豆味噌と呼ばれています。これに米を加えたタイプは米味噌、麦を加えたタイプは麦味噌とそれぞれ呼ばれており、日本で作られている味噌の80%は米味噌となっています。ちなみに豆味噌は東海地方で作られていることが多く、麦味噌は九州地方を中心とした西日本で作られていることが多いという特徴があります。ちなみに、これら3種類をブレンドして作られた味噌は調合味噌と区分され、合わせ味噌とも呼ばれています。

次に、色の違いから生じる分類については、赤味噌、白味噌、淡色味噌の3種類あります。この色の違いは味噌を作る工程で生じることが多く、具体的には赤味噌の場合は、しっかり蒸した大豆を高温で長い時間を掛けて熟成させて作られるのに対し、白味噌の場合は、茹でた大豆に色が薄い米や麹などを多く混ぜたものを短時間で熟成させて作られます。

このことから、赤味噌の味は塩分濃度が高いため、塩辛い味になることが多く、原料に米や麦を入れない豆味噌はこのパターンになり、先述した地域で作られている八丁味噌は、さらに濃厚な色と味になっていることが多く、この味噌で作られた味噌汁は赤だしとも呼ばれていて、濃い味が特徴です。

逆に白味噌の味は塩分濃度が低く、麹を入れているため、この糖分によって甘いことが多く甘味噌とも呼ばれており、主に関西地方など、先述した以外の西日本で多く作られており、京都で主に作られている西京味噌は甘味を楽しめる味噌として知られています。ちなみに、千寿した西日本で作られている麦味噌も、この白味噌に区分されることが多いです。

そして淡色味噌は、この白味噌と赤味噌の中間的な作り方をしており、全国的に最も多くのタイプを占めています。

ちなみに、これら以外にも奄美諸島などの南西諸島では現地でよく見かける植物のソテツを原料に加えて作るソテツ味噌や、和歌山県などの太平洋側の地域で作られる麦味噌ベースの原料にウリや生姜などの材料と山椒などのスパイスを混ぜて作られる、もろみ味噌の1種である金山寺味噌などがあります。なお、後者は調味料としてではなく、副食として食べることが多いです。

味噌料理の基本である味噌汁は奥深い料理でもある

味噌を使った料理としてベーシックで且つ、味噌の味を直に味わえる可能性が高い料理としては味噌汁が挙げられます。作り方も、スーパーで売っている箱型などの、だし入り味噌と言われる味噌を使えば、初心者や会社帰りなどで忙しい人でも手軽に作りやすいのではないかと思います。具体的には豆腐やワカメなどの具材を食べやすい大きさに切っておき、鍋などの容器に水を入れて温めてから、これらの具材を投入し、沸騰したら火を止めて味噌を溶かしながら入れて、弱火でじっくり温めたら完成です。なお具材は大根やゴボウなどの根菜類を入れるときは火が通りにくいので、早い段階で入れる必要があります。逆に豆腐などは煮過ぎると崩れてしまうので、遅い段階で大丈夫です。また、ネギなどの香りづけを入れるのは最終段階です。ちなみに先述した味噌の容器として最近はボトルタイプの物も存在するなどしています。小学校などの家庭科の授業を受けたときに調理実習として、この手法で作った人もいるかもしれません。なので、初めは失敗しても2~3回作れば、それなりのお味噌汁が作れるのではないかと思います。

これよりも簡単に味噌汁を頂く方法としては、スーパーなどで売っている即席みそ汁に区分されているインスタントみそ汁を買う方法があります。これだと、お椀に味噌とワカメなど、カット済みの具材を入れたところに、沸騰させた湯を入れてかき混ぜるだけでいただけます。インスタントのため、高いように感じられる方もいるかもしれませんが、20食分などセットタイプのものを購入すれば、1回分の値段が20円を切る商品もあるので、それほど高くないのではないかと思います。逆に、最近ではインスタントみそ汁でも具材や、味噌の味などをグレードアップした高級タイプのものも登場しており、手軽に様々なタイプの味噌汁が楽しめるようになってきています。ちなみに、このような味噌汁の1食あたりの値段として100円を超えるタイプもあります。

このように味噌汁はシンプルな料理ですが、出汁から取って作るなどして逆に手を込むことで味に差が出やすい料理でもあります。出汁に用いられる材料としては昆布・鰹節・煮干しなどがあり、いずれも沸騰した水などに具材を入れたり取り出したりするタイミングが違ったり、煮干しなどの場合、予め水に長時間付けたり、アクを取ったりするなどの手間がかかったりするなど複雑な工程が必要になりますが、こうして作った出汁を基に作った味噌汁は手作りならではのおいしさが楽しめるのではないかと思います。さらに出汁を取るのに使った具材が他の料理に活用できるというメリットもあり、昆布を用いた、きんぴらや煮干しを用いたサラダなどの副食だけでなく昆布などで炊き込みご飯を作ったり、鰹節の場合は、おかかとしてふりかけに用いたりするなど主食にも使うことができます。作ったり、上達したりするのに時間と手間がかかりますが、時間と向上心がある人は挑戦してみるのもいいかもしれません。

味噌を使った料理の紹介

味噌を使った料理としては先述した味噌汁以外にも、サラダなどの副菜や、焼き肉などの主菜だけでなく、丼などの主食にも存在するなど幅広く用いることができる調味料であることが多いです。

まず、副菜の例としては、ナスの味噌和えやインゲンの胡麻味噌和えなどが挙げられます。これらの基本的な作り方としては茄子の皮をむいて食べやすい大きさに切ってから茹でておき、味噌に砂糖などの甘い調味料を混ぜたものに、この茄子を混ぜて完成します。味噌和えは、これら以外にもほうれん草などの野菜だけでなく、鶏ささみなどの肉類でもでき、この場合だと主菜になります。和える調味料には、みりんや酢を使うこともあり、これに胡麻を加えたものは胡麻味噌和えとなります。他にも、味噌にみりんや胡麻油などの調味料を加える必要がありますが、キュウリやキャベツなどの野菜サラダに味噌ダレとして食べる方法もあります。

次に、主菜の例として、味噌炒めや回鍋肉などが挙げられます。作り方は前者の方では普通の味噌に醤油・鮭・砂糖・みりんを加えたタレと豚肉と茄子などの野菜を乱切りなど一口サイズに切ってからフライパンにサラダ油などの油とニンニク・ネギなどの薬味から入れて炒めはじめ、以降、豚肉、野菜の順に入れて炒めて具に油が回った段階で水と先述したタレを加えて煮込むようにし、煮汁がほぼなくなるまで煮詰めれば完成となります。ピーマンなど一部の野菜においてタレを入れた後から入れるものもあります。回鍋肉の場合は本来、甜麺醤(テンメンジャン)という中華料理の甘い味噌をベースにしますが、普通の味噌でも代用するケースがあります。また、豆板醤の辛い系の味噌も使うことが多いですが、使わないケースもあったり、焼肉のたれなどを使ったりするなど、好みのタレの味付けに出来るという特徴があります。

最後に主食の例として、味噌ラーメンなどの麺類や味噌キムチ炒飯などの飯類などが挙げられ、前者はインスタント食品としてスーパーで市販されていたり、飲食店などで食べることができたりするなど手軽に頂けるものとなっています。また、後者も炒飯の作り方の中で好きな段階で入れることで頂くことができます。しっかり火を通したい場合は早い段階で入れた方が良いと思います。

味噌は、このような食事系の調味料としてだけでなく、おやつなどのお菓子としても使われることがあります。例えば煎餅に味噌ダレをつけて焼いた味噌煎餅や、クルミ入りの味噌パウンドケーキなども存在するなど幅広く使われる特徴があります。