何気に高い実用性。電動工具のマキタが作る充電式ラジオ「MR108」とは。
「マキタ」という名前を聞いて多くの人が思い浮かべるのは、まず間違いなく電動工具だろうと思います。そのマキタがなぜか(?)ラジオを作っています。しかも何気に高機能。
製品のジャンルだけを聞くと一瞬多くの人の頭にはてなマークが浮かぶであろう、マキタの充電式ラジオ「MR108」をご紹介します。
非常にヘビーデューティーな作り
MR108は恐らくかなり真面目に建築の現場などで利用することを考えたラジオなのだと思います。何せ作りがものすごく頑丈そうな仕上がりになっているのです。
本体の四隅には衝撃から本体を保護するためのエラストマー製のバンパーが取り付けられている上に、フロントの操作パネルを保護するためにこれまた頑丈そうな金蔵製のパイプまで取り付けられています。
さらにIP64クラスの防塵・防水性能を持っていて、外部に露出しているスピーカーもきちんと防水対応の作りになっています。
各種コネクタにはしっかりと防水性のあるふたが取り付けられていて、こちらも全く抜かりがありません。
電動工具のバッテリーが流用可能
本気で現場での利用を考えていることの表れのもう一つの仕様が、マキタの各種電動工具で使われるバッテリーを、非常に幅広く流用可能な電源仕様となっているところです。
大きく分けて2つの形式のバッテリーで、7.2V~18Vまで、非常に幅広い範囲の製品に対応しています。
容量の大きなバッテリーでは、ラジオとしての利用ならば非常に長時間のリスニングもできます。
また、ACアダプターも付属していて、電源で困ることはまずなさそうな作りです。
しっかりBluetooth対応
MR108は有線の外部入力端子を備えていて、こちらに色々な機器を接続することでパワードスピーカーとしても動作する作りですが、入力としてBluetoothにも対応できるようになっているところがとても現代的な製品ですね。
残念ながらBluetoothの音声コーデックは音質面でハンデのある、標準コーデックSBCにしか対応していません。
ただMR108自体、音質面を追求するタイプの製品ではありませんので、この部分の妥協はやむなしかもしれません。
モバイルバッテリーにもなる
こちらもまたとても現代的な機能ですが、大容量のバッテリーを活用する形で、MR108がモバイルバッテリー的な役割を果たすこともできる仕組みになっています。
USB Type-A形状のコネクタを持っていて、スマートフォンなどUSBコネクタ経由で充電可能な機材に電源の供給が行えるようになっています。
メーカーホームページには何アンペア出力が行えるのかまで明記されていませんので、急速充電が可能かどうかは分かりません。
それでも、この多機能っぷりはちょっと驚くレベルですね。
実は災害時にこそ威力を発揮する製品かも
防塵・防水性能や頑丈な作りなど、いかにも工事現場、建築現場での利用をしっかり考えて作られている製品ではありますが、一般ユーザーにとっても災害時の利用で非常に幅広く便利に活用できそうなスペックのラジオでもあるように思います。
もっとも容量の大きなバッテリーを使えば、ラジオを最大40時間以上聞くことが出来ます。とても有用な情報入手の手段となってくれそうです。
また、USBコネクタからの電源供給の機能を使えば、携帯電話やスマートフォンの電源確保にも役立ちそうです。
そういった場合にもタフさと防塵・防水性能は活きることでしょう。
マキタにはほかにもLEDランタンや懐中電灯つきのラジオなど、電動工具のバッテリーを活用できるユニークな製品があります。メーカーサイトををちょっと覗いてみるのも楽しいかもしれません。