ロジクールの新マウスMX Master 2Sで複数PCがデュアルディスプレイのように使える?
ロジクールは同社のハイエンドマウス、MX Masterの後継機「MX Master 2S」の発売開始をアナウンスしました。
この機種はゲーム用マウスとは完全に別ラインで、一般ユーザー向けながら高度な機能を持つ同社のフラッグシップクラスのマウスと位置づけられる製品です。
この機種のリリースと同時に、同社のマウスユーティリティLogicool Optionsに非常にユニークな機能が追加されています。
この記事ではこれらの内容に触れていきます。
センサーが高解像度化
MX Master 2Sはマウスの筐体やボタンなどの配置、基本機能は現行機種のMX Masterとほぼ同じになっているようです。
一般的なスクロールホイールに加え、横方向のスクロールなどに活用できる2つめのスクロールホイール、進む、戻るが標準で割り当てられる2つのボタン、通常はWindows+Tabが割り当てられているもう一つのプログラマブルボタンを装備しています。
メインのスクロールホイールは、指先ではじく強さによって自動でクラッチが外れ、スクロールホイールの慣性でかなり長時間ホイールが回転し続ける機構を採用しています。縦に長く高速スクロールさせるのにとても便利です。
また、センサーはロジクール独自のレーザーセンサーを搭載していて、ガラスの上でもポインタ操作が可能とのうたい文句になっています。
MX Master 2Sではレーザーセンサー部分が強化され、従来最高解像度が1600dpiどまりだったところが4000dpiまで高解像度化されています。
これにより4Kディスプレイなどの超高解像度画面でも、十分なポインタ移動速度を確保できるようになりました。
著者は現行機種のMX Masterを使用していますが、確かにポインタ移動速度は最高速にしても移動速度は控えめな感じがあって、WQHD解像度(2560 x 1440ドット)のディスプレイで使用してもポインタ移動が速すぎる印象にはなりません。
ですのでより高解像度のディスプレイでは、必須の機能改善だったと言えると思います。
ただ、センサーが高解像度化しすぎると、微妙な操作に敏感になりすぎてダブルクリックがやりにくくなったりするケースもありますので、そのあたりの処理がうまく丸められているかは確認が必要なポイントかもしれません。
マウスユーティリティでの新機能「FLOW」
複数のパソコンを同時に使用するユーザーにはある種、夢のような機能かもしれません。
新しいマウスユーティリティ・ドライバーソフトであるLogicool Optionsを使用することで、片方のPCの画面の端までマウスポインタを移動すると、自動的に隣で使用中の別PCに接続が切り替わり、もう一台のPCがそのままシームレスに操作できる機能が追加されています。
あたかも別PCを、デュアルディスプレイのもう一方の画面のごとく使える使用感が実現できそうです。
さらにLogcool Option経由で、片方のPCでコピーしたデータを他方のPCにペーストすることが出来るようにもなります。
Windows 10がFall Creators Updateで実現しようとしている「Cloud-Powered Clipboard」とほぼ同様のことを実現してしまうようです。
複数台のPCを同時に利用するユーザーは数少ないでしょうから、実際にこの機能が利用される機会はわずかなのでしょうが、内容自体はすごく近未来感あふれるものになりますね。
本体の形などはMX Masterと同等か?
マウスはPCを使う上でとても重要なデバイスで、人によってはその形状や使い勝手に徹底的にこだわりまくる製品でもあります。
MX Masterもかなり人間工学的に考えられた形状をしていますが、万人の手に合うものでもないと思います。高価な製品だけに、購入前には一度どこかで手のひらへのフィット具合、使い勝手は確認した方が良いでしょう。
ちなみに著者の手の大きさは成人男性の標準的なサイズだと思いますが、MX Masterは若干「かぶせ持ち」には小さいサイズ(特に背中の高さ)だと思います。
著者は「半つまみ持ち」ぐらいの感覚で手にフィットします。