ファミコンソフト体験記「サラダの国のトマト姫」

今回紹介するゲームはこちら、「サラダの国のトマト姫」です。この作品はあの高橋名人で有名なハドソンが1988年にファミコン用ソフトとして発売したものですが、1984年にはすでに8ビットパソコン用ソフトとして作られていました。今では2010年にWiiのバーチャルコンソール、2012年には3DSのバーチャルコンソール、2014年にはWiiUのバーチャルコンソールで配信されています。

 

さて、ストーリーです。舞台は野菜が擬人化した世界、サラダの国。オニオン王の統治により平和だったこの国はカボチャ一族のクーデターにより乗っ取られ、カボチャ大王による圧政が始まりました。オニオン王の娘であるトマト姫は反乱軍を率いてこのカボチャ一族に抵抗していましたが、そのトマト姫が誘拐されてしまいました。主人公であるキュウリ戦士は攫われたトマト姫を探し出し、カボチャ大王を倒すことが目的になります。

ゲームシステムはコマンド選択型アドベンチャーゲームとなっています。といっても選択肢を間違えたから即死ということは原則ありません(ごく一部ゲームオーバーにつながってしまうこともありますが)。画風も子供向けのメルヘンなものになっていて、ゲームの難易度自体低く設定されています。また、ゲームの序盤に同行することになる「かきっぱち」というキャラはゲームに詰まった時にヒントをくれたりします。最悪でも片っ端からコマンドを選んでいけばいつかは正解にたどり着くため、簡単にギブアップには至らないと思います。ゲーム後半では各ステージにボスが登場し、対決することになりますが、その対決方法は「あっちむいてホイ」と単純かつほんわかしたものになっています。ただ、敵はなかなか手ごわく、ゲーム本編で詰まることはなかなかない反面、この戦闘で躓くことが多々あります。結構手ごわいです。手ごわくても所詮はあっちむいてホイ。確率論的に永久にクリアできないということはありませんが・・・。

ちょっと癖のあるゲームではありますが、画風といい、中身といい小さな子供に向けたものです。当時のゲームはファミコンが中心でしたが、小学生を中心とした子供が主なユーザーでした。その中でも低学年層、または6歳未満の子供をターゲットにした作品であり、親と一緒に絵本を読む感覚で遊べるゲームとして親しまれたようです。