ファミコンソフト体験記「ナムコクラシック」
今回紹介するゲームはこちら、「ナムコクラシック」です。
この作品は1988年にナムコが発売したものです。ナムコはこの頃、ナムコ○○といったゲームを多く輩出しています。ナムコはこのときすでにパックマンやギャラガ、ファミリースタジアムと様々なジャンルで成功しており、ソフトメーカーとしての認知度も高かったため、ソフトの名前にメーカー名であるナムコを入れることで売り上げを伸ばす目的があったようです。この作品は「ナムコギャラリーVOL.1」としてゲームボーイに移植されています。
ゲームジャンルはゴルフゲームです。ゴルフゲームはファミコンでもいろいろ出ていますが、この作品ではキャディさんからのアドバイスがもらえるなど、特徴的なシステムもあります。ゲームモードは2種類あります。練習や複数人でのプレイができるラウンドプレイ。一人用のトーナメント。この2種類です。トーナメントではツアーを全部で30戦戦い抜き、その賞金ランキングを競います。最終的にランキングの1位か2位になることで最終戦である「ナムコクラシック」に進むことができ、最後の戦いに臨みます。
当時のゴルフゲームの多くは打つ向きを決める、クラブを選ぶ、ボールの叩く位置を決める、パワーを決める、インパクトでショットの成功・失敗を決める、といった行動で一打としていました。この作品ではバンカー内においてボールを叩く位置により砂の巻き込み具合もパラメータとして含まれるようになりました。また、最近のゴルフゲームではボールの叩く位置でトップスピン、バックスピンの使い分けができますが、この作品ではまだそういう概念がなく、インパクトのタイミングでトップスピンとバックスピンを設定していました。今思うとすごくコントロールしづらいですね(笑)。でも、当時としては画期的アイディアだったのです。アプローチショットではこのバックスピンをうまく利用することが基本でした。また、インパクトの失敗によって左右されるのはトップ又はバックのスピンであって、左右にぶれることがないため、アプローチに関してはオンを狙うというよりはチップインを狙うのが攻略の基本となっていました。この辺は今のゴルフゲームと一番異なるところですね。
この作品になれてしまうと今のゴルフゲームに戻ってこれなくなってしまうかもしれませんが、レトロなゴルフゲームもなかなか面白いものです。