親も自分も安心した生活をするために「親の介護で自滅しない選択」

2018年4月7日

親の介護で自滅しない選択 | 太田 差惠子 |本 | 通販 | Amazon

介護は誰にでも訪れるかもしれないことであり、けれどもそれほど身近に考えていない、何をすればよいかまでは考えていないことかもしれません。身近にあるけれどどこか自分にはまだ、訪れないことであると少し離れたところから観ていることかもしれません。

もしも、親が困ったりしたらどうするのか具体的なことも書かれています。親が元気なうちから考えておくことも沢山あり、もしも親が倒れてからも考えることややることが沢山あることが分かります。実用的な情報があるので読んでいてなるほど、と思わされる点も多いでしょう。

具体的なことでは、親の介護にかかる費用は誰が負担するのかといったこともあります。介護は介護保険制度で賄われるサービスがありますがもちろん自己負担も出てきます。親が年金があればその年金から捻出していくかもしれません。けれども、誰しもが沢山の年金を受給ている訳ではないでしょう。最近は年金も120月かけていればもらえるようになるなど制度改正も行われています。介護費用の備えと足りなければ公的な制度で少しでも負担を減らすようにしなくてはならないでしょう。

親に物忘れが増えてきたらどうするのか、という事例もあります。年齢と共に物忘れが増えるのは当然かもしれません。けれども、その物忘れがどの程度のものなのかが重要でしょう。独り暮らしであれば火の元には十分注意しなくてはいけません。物忘れに家族が明らかに気がついたときには認知症も疑わなくてはならないかもしれません。なかなか受け入れがたい事実かもしれません。

そして、在宅での生活が難しくなったらどうするかですが、自宅近くの施設を探すのかどこにすればよいのかも迷うでしょう。施設もそれぞれの特色もありますし、費用も異なります。必ずしも自宅近くが良いとは限らないかもしれません。費用と介護の内容で見学をしてから施設を決めていくことも大切でしょう。

介護保険の申請や医療費の軽減制度、地域包括支援センターとのつきあい方など、実際に行うべきことの流れも分かりやすくまとまっています。介護をしたことがなければ知らない制度ばかりです。現在介護している人も、そろそろ介護が必要と思い始めた人にも、様々な人の役に立つ1冊です。