便秘改善に効果的!今が旬の「牛蒡(ごぼう)」

九州産 乾燥ごぼう 40g×3パック

キク科の1年草もしくは2年草である「牛蒡(ごぼう)」は、亜欧州全域で自生しており、はっきりした原産国が不明な珍しい食材です。牛蒡が日本へ伝わったのは縄文時代という説や平安時代という説など諸説あり、中国経由で日本にやってきたのは間違いなさそうです。

亜欧州では古くから薬用として使用されており、食用として利用しているのは日本のみです。現在では健康志向の方々の間で日本の食文化が注目を集めており、台湾や韓国などをはじめ、世界各国で牛蒡が食べられていると言われています。

日本国内で最も牛蒡を生産している都道府県は青森県であり、その生産量はおよそ45%を占めています。青森県に続くかたちで茨城県や北海道、宮崎県などでも生産されています。

現在牛蒡には複数の品種が存在します。私たちがよく口にする定番の牛蒡は、スラッと細長い木の枝のようなかたちをしたものですが、他にも細長い人参のようなかたちをした新ごぼうや麺棒のような堀川ごぼう、菜っ葉のような葉ごぼうや若ごぼうなどが販売されています。
これらの牛蒡は栽培環境によって異なり、耕土が深くて水はけのよい関東地方では細長い牛蒡が生産され、耕土が浅い関西地方では葉ごぼうや短めの牛蒡が生産されています。
そのため、関東地方で栽培されている牛蒡は秋の末から冬にかけて旬を迎えますが、関西地方で生産されている牛蒡は夏の初めに旬を迎えます。また、古くから関西地方で食べられている若ごぼうという名の葉ごぼうは春先に旬を迎えるため、1年を通して美味しい牛蒡を味わうことが可能です。

そんな牛蒡ですが、もはや国民病の1つとなりつつある便秘を改善させることが出来る優れた食材だというのをご存知ですか?
今回は牛蒡の優れた効果及び効能と摂取に関する注意点などをご紹介したいと思います。

便秘改善に効果的な牛蒡の効果及び効能をご紹介

牛蒡は亜欧州で古くから薬用として用いられており、中国では「悪実(あくじつ)」と呼ばれ、腫れ物の治療に利用されてきました。
そのため、牛蒡には豊富な栄養素が含まれているのではないかと思われる方も大勢いらっしゃるかと思いますが、牛蒡の主成分は水分であり、全体のおよそ80%を占めています。
そのため、ビタミン類などの含有量も少なく、とても健康に良い食材とは言えません。

しかし、そんなデメリットを打ち負かすほどの豊富な食物繊維が含有されており、アンチエイジング効果や生活習慣病の予防に絶大な効果及び効能を発揮することが明らかにされたのです。

牛蒡は100gあたり65kcalであり、食物繊維が5.7gとミネラル類のカリウムやカルシウム、マグネシウムそしてリンなどが含まれています。さらに、牛蒡にはセリンやグルタミン酸、ロイシン、チオシンなどのタンパク質の主要構成成分であるアミノ酸が18種類も含有されており、非常に健康に良い食材と言えます。

牛蒡に含まれている食物繊維には、血液中のコレステロール値を正常に保つ働きがあり、さらに近年の研究によって牛蒡には発ガン性物質など身体に有害な物質を体外へ排出させる効能があることも明らかにされました。
牛蒡に含有されている食物繊維の量は、およそ1.8%と言われており、辛い便秘で悩んでいる方が毎日食べることで便秘が改善出来のではないかと期待されています。
なぜ、牛蒡で便秘が改善されるかと言いますと、牛蒡に含まれる食物繊維が腸を刺激し、鈍くなった蠕動運動を活発化させ、便の排泄を促進させるからです。

また、牛蒡には利尿作用もあるため、体内に溜まった余分な水分や老廃物を体外へ排出し、むくみを改善することが可能です。
牛蒡のシャキシャキした食感は果糖から成る多糖類の1つであるイヌリンによるものです。イヌリンには腎機能を向上させ、体内に蓄積された毒素を体外に排出する働きがあります。そのため、血液が清浄され、さらにニキビや吹き出物などの肌トラブルを改善させ、美肌効果を得ることが出来ます。

牛蒡には他にもアルギニンと呼ばれる性ホルモンの分泌を促し、男性の生殖能力を向上させる精力増強効果もありますので、女性だけではなく男性にも積極的に召し上がって頂きたい食材でもあります。

牛蒡の食物繊維について

一般的に野菜に含有されている食物繊維は不溶性のものが多く、水に溶けにくい性質を持っています。しかし、牛蒡には水に溶けやすい水溶性のものも含有されており、その割合は不溶性食物繊維3:水溶性食物繊維2となっています。

水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維の違いですが、水溶性の場合体内のコレステロールを吸着し、体外に排出する働きがあり、動脈硬化や高血圧の予防に効果的です。また、糖質の吸収を抑制する効能も有しているため、急激な血糖値の上昇を抑制することが可能です。

不要性の食物繊維は胃や腸などの消化器官で膨らむため、満腹感が得られ、ダイエット効果を得ることが出来ます。さらに、便の量を増加させ、排泄を促す効果も期待されています。

牛蒡摂取に関する注意事項

牛蒡がとても優れた食材だということがお分かり頂けたかと思いますが、実は1つ注意しなければならないことがあります。
それは、豊富な食物繊維を含んでいるため、食べ過ぎてしまうと腹部の膨張感や胃腸のトラブルを引き起こす可能性があります。また、ビタミンAやビタミンCの含有量が極端に少ないため、これらの栄養素を補う食材と共に摂取する必要があります。

一般的に牛蒡は灰汁抜きを行って召し上がるものですが、灰汁抜きの際に大量に栄養素が失われますので、灰汁抜きを行う際はカットした牛蒡を酢水に短い時間浸して使用するようにしましょう。

中には牛蒡を食べても便秘が改善されないという方もいらっしゃるかと思います。そういった方は牛蒡と共に海藻類を摂取すると良いと言います。便秘を改善したい方は「不溶性食物繊維1:水溶性食物繊維1」の割合で摂取するようにしましょう。

牛蒡は調理して召し上がる以外にも搾り汁で咳や痰を鎮め、口内炎を改善し、虫刺されや湿疹、あせもなどを改善することも可能です。さらに新ごぼうのつき汁には、胃けいれんを改善させる働きがあり、まさに万能食材と言えます。
これから旬を迎える牛蒡を召し上がり、健康な生活を送ってみてはいかがでしょうか。