お手頃価格のLightningコネクタ直結型イヤフォン、ラディウスから
イヤフォンジャックが廃されてワイヤレスタイプのイヤフォンの人気を押し上げることになった新しいiPhoneシリーズですが、もう一つ、少しずつ注目を集め始めているのが、Lightningコネクタ直結型のイヤフォンです。
Bluetooth接続のワイヤレスタイプのイヤフォンは仕組み上どうしても音質面に限界があり、音の再生の際にどうしても遅延が生じる弱点があります。
このような部分をほぼクリアできるのはやはり有線タイプ、ということになりますね。
加えてLightningコネクタ直結型ならば余分な機材を増やすことなく、従来のイヤフォンジャックに挿すイヤフォン・ヘッドフォンとほぼ同じ使い勝手も実現できます。
今回はラディウスが発売したお手頃価格のLightningコネクタ直結型イヤフォン、HP-NEL21とHP-NEL31を取り上げます。
非ハイレゾ
今までに登場したLightning直結型のイヤフォンのかなりの割合は、その仕組みを活用することでハイレゾ対応をうたう機種となっていました。
Lightningコネクタからは音源の生のデータをデジタルのまま出力できますので、ちょっといいDACなどを搭載すれば比較的簡単にハイレゾ音源対応が行えるからです。
ただそういった製品はパーツが高く付く分、どうしても価格も高めになります。
これに対し、ラディウスの新製品は有名メーカー製のLightningコネクタ直結型イヤフォンとしてはかなりお手頃な価格を実現していることが特徴です。
エントリー機のHP-NEL21のほうは税込み5,400円程度、上位機種のHP-NEL31のほうでも税込み9,700円程度での販売が予想されています。
そこそこ音の良いイヤフォン+αぐらいの感覚で購入できるのではないでしょうか。
アルミハウジングでかなりしっかりした作り
HP-NEL21、HP-NEL31とも、イヤーピースのハウジングにはアルミを使った製品になっています。
金属素材はプラスチックなどに比べると振動を抑えるのに効果的な素材となっていて、固有の音も少ない、オーディオ的には優れた素材です。
音作りとして敢えてハウジングを鳴らすタイプの製品もありますが、振動板以外はできるだけ共振させない方が音のチューニングはやりやすいはずで、比較的簡単にピュアな音を出せる製品を作れます。
ただその分コストは高く付きます。
そのようなこだわりの作り込みを行ないつつのこの価格はかなり頑張った製品と言えるでしょう。
中口径のダイナミック型ドライバー搭載
HP-NEL21、HP-NEL31には8.6mmの振動板を持つ中口径のダイナミック型、フルレンジのドライバーを使っています。
ドスン、と深く沈み込むような重低音の再生は厳しいかもしれませんが、レスポンスの良いスピード感ある音は期待できそうです。
イヤフォン全体での再生周波数帯域は20Hz~24kHz。
どうやらDACには16bit/48kHzサンプリングまでの対応の製品を使っていそうです。高音側がキッチリ24kHzで切れていますので。
もし、もっとスペックが上のハイレゾ対応のDACなどと組み合わせると、もっと性能を発揮できるタイプのドライバーなのかもしれません。
どちらの製品もiPhone本体の操作が可能なリモコンも備えており、電話用のヘッドセットとしても便利に使えるものに仕上がっています。
さすがラディウス、そのあたりの抜かりはないですね。