濱田佑太郎だけじゃない!障害を武器にする芸人のネタ、コント動画集
R-1グランプリで、濱田佑太郎さんという芸人がCブロック勝ち、そして優勝し、話題となりました。彼は視覚障害を持っており、そうした自分の障害を自虐のようにネタにする笑いを披露しています。
障害というのは、笑いという気楽なものとは程遠い、重たいイメージのあるものではないでしょうか。以前24時間テレビで、障害者とともに歌ったパーフェクトヒューマンのパフォーマンスに非難が殺到しました。障害という重たい話になれば、場は深刻になって、簡単に荒れてしまうのだと思います。
ただ、これまでに「芸人の怖いネタ動画まとめ」の記事や、「死を扱ったコント動画まとめ」の記事を書かせていただきました。お笑いには意外と、ホラーのような怖いテーマのものや、死を扱った不謹慎スレスレのようなものが多くあります。笑いは緊張の緩和などと言いますが、そうしたホラーや死など緊張感の高いものは、笑いと紙一重なのでしょう。
現在話題になっているR-1優勝の濱田佑太郎さんも、視覚障害という重いテーマを扱いつつ、それを緩和させることで面白いネタに昇華させているのではないでしょうか。今回は、彼のように自らの障害を笑いに変えている芸人のお笑い動画を紹介させていただきます。
まず初めに、YouTubeに投稿されている濱田佑太郎さんの動画を引用させて頂きます。
Cブロック勝者 [濱田 佑太郎] R-1 ぐらんぷり
濱田佑太郎さんは視覚障害者なわけですが、そうした目が見えにくいという特徴を活かしたネタです。自虐ネタであったり、視覚障害あるあるのようなものを話していきます。
やはり、障害というのは重たいイメージがあるため、観客は引いているのか、登場時に拍手がなかったり、微妙な笑いになっていますね。面白くても、笑っていいのかどうか分からないときもあるでしょう。そこで「どっちか迷ったら笑っといてくださいよ」というフォローで入ります。純粋にネタが面白いのもありますが、「ここは笑ってもいい」という空気を作るのがうまいような気もします。
彼以外の障害者芸人といえば、松本ハウスの二人は比較的有名ではないでしょうか。
松本ハウス / 統合失調症コント
坊主の方のハウス加賀谷さんが、統合失調症という精神障害を持っています。彼の場合、中学時代からストレスで幻聴や幻覚が見えるようになり、そうした幻聴などによって生まれてしまう被害妄想に悩まされているのだそうです。彼らのコンセプトは、純粋に笑いを求めるだけでなく、精神障害への理解を深めるという狙いもあるとのことでした。
ハウス加賀谷さんが統合失調症独特のボケを披露して行きます。幻覚や幻聴、被害妄想などでボケていくわけですが、マグロがおじいちゃんの生まれ変わり、幻覚で見えているスナイパーの数が増えたりなど、一般の人とは全然違った世界観が展開されて行きます。
また、失敗ダーマンZというコンビも、統合失調症を活かしたネタを持っています。
失敗ダーマンZ / 統合失調症コント
松本ハウスと同じ統合失調症ということで、ネタも彼らと同じ幻覚、幻聴を使ったものです。幻聴イエロー、幻覚ブルー、妄想レッドという三人のヒーローが現れ、統合失調症あるあるのようなものを話して行きます。スパイダーマンをもじった芸名で、衣装もスパイダーマンのコスプレなのにも関わらず、扱うネタが戦隊モノですね。その後、失敗ダーマンZに変身し、火をつけたら森が燃えるなど統合失調症ならではの独特の世界観です。
障害を持つ芸人は統合失調症のみではなく、例えば、以下のような脳性麻痺を持つ芸人もいます。
脳性マヒブラザーズ コント お医者さん
客が病院に来て、風邪だと訴えます。症状を聞くと、手がしびれたりうまく喋れないなど、どう聞いても脳性麻痺だ、というものです。病院という設定のコントはたくさんあり、病気を演じる芸人も多くいますが、このネタは本当に脳性麻痺なだけあってリアリティがすごいですね。
中には、脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)という病気をネタにしていく芸人もいるようです。
あそどっぐ アイスバケツチャレンジ
あそどっぐさんという芸人は、主にYouTubeなどネットを使いネタを投稿しています。筆者は初めてこの病気を知ったのですが、彼を見る限りこの脊髄性筋萎縮症とは、寝たきりの難病のようです。そんな彼が、さらにアイスバケツチャレンジをし、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の症状を体験します。
また、以下のような人もいます。
Marvelous Walking Girl!?【芸人動画図鑑】【鈴本千絵】
吉本芸人の鈴本ちえさんのネタです。調べたところ軽度の脳性麻痺であり、それで歩き方が独特なのだそうです。梅雨前線の役をするなどかなり独特な世界観を持っており、不思議な面白さがありますね。
おわりに
視覚障害を持つ濱田佑太郎さんがR1で優勝し話題となりました。調べたところ、彼のように障害を武器にする芸人は多くいるようです。障害というのは重たいテーマですが、その緩和が生まれた時にとても面白くなるのではないかと、いろいろな障害者芸人の動画を見て思いました。
障害や病気を笑いに変えるというのは素晴らしいと思うので、彼らのような芸人はぜひ活躍して欲しいですね。