ボーズも参戦。肩乗せ型スピーカーSoundWear Companion speaker登場
ソニーの肩乗せ型スピーカーSRS-WS1が絶好調のようです。製品のジャンルがジャンルだけに元々たくさん生産していなかったのかもしれませんが、予想を上回る注文に生産が追いつかなくなって受注が停止される事態にまでなっているようです。
こういったタイプのスピーカーを「ウェアラブル」と呼ぶのは、著者個人としては微妙に違和感がなくもないのですが、今まで他のメーカーなどが気づかなかったかなりピンポイントなニーズが存在した、ということなのでしょう。
その肩乗せ型スピーカーにボーズも参戦します。アメリカでは既に発売が開始されていた機種、SoundWear Companion speakerを日本国内にも投入します。
今回はボーズの肩乗せ型スピーカー、SoundWear Companion speakerを取り上げます。
基本は小型Bluetoothスピーカー
ボーズのSoundWear Companion speaker、基本はちょっと形が変わっている小型Bluetoothスピーカー、と言うのが製品の正体です。この部分はソニーのSRS-WS1とは性格が異なる部分で、ソニーの製品がTVなどとの連携を重視しているのとは一線を画します。
使い方自体は、どちらもネックバンドに近い形で肩の上に載せるような使い方をするスピーカーです。
耳に近い位置にスピーカーがありますので、ボリュームをあまり大きくせずにしっかりと色々な音が聴けるのが特徴です。形状的におひとりさま用、が徹底されているのも製品の特徴かもしれませんね。
スピーカーのボリュームを上げすぎる必要がないので、周囲への音の拡散が少なめという部分も特徴になるかもしれません。ただ、あくまで耳の外で音を出すスピーカーですから、イヤフォンの音漏れとは全然違うレベルで周囲に音が広がってしまうことは意識しておくべきでしょう。
低音の表現の発想で2社の違い
このタイプのスピーカーでは、どうしてもスピーカーサイズの小ささからしっかりした低音を出すことは難しくなります。
その部分をソニーのSRS-WS1では本体を振動させることで、実際に重低音が出ていない状態でも体感面で迫力不足を補う工夫が行なわれています。
これに対しボーズのSoundWear Companion speakerはかなり真面目に実際に低音側の量感を出す工夫をしてきているようです。小型スピーカーなどでもサイズから想像されるレベルを超える低音の量感を出すギミック、ボーズ独自のウェーブガイドをSoundWear Companion speakerにも載せてきています。
サイズ面の制約から逃れ切ることは出来ないでしょうが、SoundWear Companion speakerでもサイズのイメージを超える低音表現が期待出来そうです。
ほぼ音楽リスニング専用?
ボーズでは公式に音の再生の遅延が大きいことを表明していて、ゲームのプレイなどには向かないことを明言しています。このためTVの視聴やネット動画の視聴にもあまり適していないでしょう。これらどの用途でも映像と音声のズレを感じるはずです。
このあたりがソニーがSRS-WS1でBluetooth接続を使わなかった理由でもあると思います。
遅延が大きい、ということからBluetoothの音声コーデックには遅延の小さなaptXが採用されている可能性も低そうです。音質面にはこだわりのあるボーズですから、AACコーデックあたりは採用されていると思うのですが、ボーズの製品ページにはそのあたりの仕様が明記されていません。ちょっと気になる部分ではあります。
最大12時間のバッテリー駆動時間
本体内にリチウムイオン電池を内蔵して、最大12時間のバッテリー駆動が出来ます。また、バッテリーが切れたときには15分の充電で約2時間動いてくれます。
SoundWear Companion speakerはバッテリー運用に関する柔軟性がかなり高そうです。
充電はマイクロUSBコネクタから行なうタイプで、スマートフォンなどの充電器が流用出来そうです。
本体重量は260g。肌触りの良いソフトシリコンで表面がカバーされています。
IPX4クラスの防滴仕様となっていますので、汗をかくようなシーンでの利用も一応は大丈夫です。形状が形状だけに、スポーツシーンで利用することはちょっと難しいとは思うのですが。