JBLも「SOUNDGEAR」で肩乗せスピーカーに参戦。Bluetooth送信機同梱製品も
ソニーやボーズの先行製品が人気を博している肩乗せスピーカーのジャンル、今度はスピーカーのメジャーブランドの一つJBLが参戦します。
ソニー製品とは異なりJBLのSOUNDGEARはBluetooth接続のパワードスピーカーの形を取ります。その点ではボーズの製品に近い性格を持った製品と言えるかもしれません。
今回はJBLの肩乗せスピーカー、SOUNDGEARの中身を見ていきます。
接続はBluetooth
ソニーの肩乗せスピーカーはTVと併用して映像コンテンツを楽しむための追加アイテムという性格の製品です。このため映像との同期を重視して音声の遅延が大きめなBluetoothの採用を避けました。
これに対しボーズの肩乗せスピーカーはあくまで音楽リスニング用として作られていて、製品仕様にも音声の遅延が大きめなことが明記されています。
これら2製品に対してJBLのSOUNDGEARは両者の中間的な性格を持つ製品になっているイメージです。
接続にはBluetoothを用いることで汎用性を確保しています。これによってスマートフォンやパソコンなど色々なデバイスと簡単に接続して幅広い利用シーンが実現されています。
加えてBluetoothのコーデックに遅延が少ないaptXを採用することで、映像コンテンツとの同期をある程度確保しています。
これによってソニー製品、ボーズの製品よりもより広い利用シーンが想定可能な製品に仕上がっていると言えそうです。
JBLらしい真面目な作り
SOUNDGEARはスピーカーメーカーであるJBLらしい、かなり真面目で素直なアプローチで作られた機種になっているようです。
スピーカーは31mm径の振動板を持つスピーカーが4基、加えて低音のブースト用のユニットを搭載することで、サイズに限りがある中、できるだけ広い再生帯域を確保するアプローチを取っています。
また、他社の肩乗せスピーカーとは異なり、ある程度スピーカーの特性を明記してくれているところにもJBLらしさを感じますね。
スピーカーの最大出力は3W x2。耳に近いところで駆動するスピーカーですから十分なパワーがあると言えます。
再生周波数特性は100Hz~20kHz。サイズや内容積に限りがある製品ですから、やはりどうしても重低音は諦めなければならないスペックです。
SOUNDGEARはパワードスピーカーで駆動部分は本体内で完結しますからインピーダンスを記載する意味はあまりなさそうなのですが、スペックシートにはきちんと値を載せるところもJBLらしい感じです。ちなみにその値は32Ωでスピーカーというよりはヘッドフォンに近い値になっています。
音声コーデックはSBCとaptXに対応。比較的汎用性が高く音質の良いAACに未対応なのがちょっと残念です。
Bluetooth送信機同梱品も
SOUNDGEARにはTVなどと併用することも想定したバリエーションも用意されます。
SOUNDGEAR本体はBluetooth接続専用になっていますので、スピーカー側にBluetoothで音を飛ばすためのBluetooth送信機を同梱した「SOUNDGEAR BTA」です。
送信機側の対応周波数範囲は20Hz~20kHz。コーデックはSBCとaptXに対応します。送信機の入力は光デジタルとライン入力に対応。今のデジタルTVとの併用を強く想定した作りになっています。
小型の送信機でaptXに対応するちょっと珍しいスペックを持つ機種ですから、こちらの単独での販売にもちょっと期待したいところです。
SOUNDGEARは2万円程度、SOUNDGEAR BTAは2万5千円程度での販売となります。