VoLTEだけどカメラすらない昔ながらのケータイ。ドコモのKY-01L

2019年9月21日

カードケータイKY-01Lの情報ページ

NTTドコモからちょっと驚きの新機種が登場しました。

今販売されているフィーチャーフォンよりもずっとシンプルで機能が少なく、カメラすらついていない「通話単機能機」と言ってもいいぐらいにシンプルな機種です。

20年ぶりにドコモ向けの端末を京セラが製造することもちょっとした話題になっている、「カードケータイ KY-01L」です。

超シンプル

KY-01Lは「フィーチャーフォン(=ガラケー)」として作られています。スマートフォンのOSや内部機能にフィーチャーフォンっぽい外観をかぶせた「ガラスマ」と呼ばれるようなタイプの携帯電話ではありません。

完全に機能を絞り込んだフィーチャーフォンとして作られています。

このため機能は非常にシンプルなもので、あとからアプリを追加することで機能を強化することも出来ません。そういう観点では機能的な限定はあったものの、小規模なアプリを追加可能だったiモード端末よりもシンプルな作りとも言えますね。

一応、シンプルなWebブラウザを搭載して各種サイトのスマホビューは表示できます。ただし静止画は表示できますが動画の再生には対応していません。

カレンダー、時計、電卓、メモ帳といった機能は標準で搭載されています。

ディスプレイはE Ink

KY-01Lで使われているディスプレイはモノクロ16階調のE Inkパネルです。特注品のようで2.8型で480 x 600ドットの解像度を持ちます。

タッチ操作も可能になっています。

E Inkパネルですから反射式表示でバックライト、という概念がそもそもありません。このため環境光がない場所ではディスプレイ表示を読むことが出来ません。

ですが明るい室内や太陽光下では、むしろバックライトありの液晶やELパネルよりも高い視認性を誇ります。紙に似た適度なコントラストなどを持ちますので目に優しく見やすい表示になるはずです。

暗い場所では画面を照らす「フロントライト」的アクセサリがあれば可読性が確保できます。

E Inkパネルは非常に省エネですので、KY-01Lの小容量のバッテリーでも長時間の稼働が実現できます。

シンプルだけどVoLTE対応

KY-01Lはフィーチャーフォンで機能的には非常にシンプルな作りになっていますが、通話の回線にはVoLTEを使っています。このため通話品質の高さには期待できます。

LTE回線でのデータ通信も可能で最大下り100Mbps/上り37.5Mbpsのリンクアップに対応しています。

KY-01LにはWi-Fiテザリング機能が搭載されていますので、LTE回線対応のモバイルWi-Fiルータとして活用することも出来ます。

携帯電話側の機能がシンプルなので使われているSoCもローパワーで低消費電力のもので十分なようで、KY-01Lにはウェアラブルデバイス向けのSnapdragonが使われているようです。

カードサイズ

KY-01Lのサイズは約91mm x 55ッm x 5.3mmと非常にコンパクト。重さはわずかに約47gです。これこそワイシャツの胸ポケットにもするっと入るサイズと重さ、というやつですね。

機能的にも非常にシンプルで、でもテザリング機能を備えていて外出先でのパソコンやタブレット端末を使ったネット利用に対応できる、と言うのが非常にいいポイントを突いた作りになっていると思います。

電話は通話が簡単に行えれば十分と言う人とか、ネットのサービスを使うときにスマートフォンじゃ機能が足りない、というユーザーには、もしかしたら待ちに待ったタイプの製品になるかもしれません。