オーディオテクニカから長時間再生の完全ワイヤレスイヤフォン
2019年9月21日

アップルがAirPodsをリリースしてから、オーディオ機器のもっともホットなジャンルに躍り出たのが完全ワイヤレスタイプのイヤフォンかもしれません。
安価な製品から音質にこだわった高価な製品まで、非常に幅広いジャンルの機種ががたくさん世に出ています。
ケーブルが一切ないことで装着感がとても良い完全ワイヤレスイヤフォンですが弱点もあります。そのひとつは
バッテリーの持ちです。耳への装着感を確保するためにはイヤーピースをあまり重く大きくすることは出来ません。
そのため内蔵できるバッテリーの容量が限られ、どうしても連続再生時間が短くなってしまうのがこのタイプのイヤフォン最大の弱点かもしれません。
そんな中、オーディオテクニカが発売する
「ATH-CKS5TW」はイヤフォンのみで最大15時間もの再生を可能にする、ある意味画期的な製品です。
重低音イヤフォン
オーディオテクニカのATH-CKS5TW同社の重低音重視のバランスの音作りをしているイヤフォンシリーズ、
SOLID BASSシリーズに属する製品です。
ATH-CKS5TWは直径10mmの振動板を持つダイナミック型ドライバーを採用。カナル型イヤフォンとしてはかなり大口径の振動板で基礎的な部分から低音重視の構成になっていると言っていいでしょう。
そのドライバーの振動板には2種類の素材を積層したものを使用。音質の向上を図っています。
イヤフォンユニット側の再生周波数帯域は5Hz~40kHzをカバー。こちらだけを見るとハイレゾにも対応可能なユニットになっています。今後、同じドライバーを使ったハイレゾ対応のイヤフォンが展開されるのかもしれませんね。
装着感向上のために
ATH-CKS5TWでは装着感を良くし外れにくくするための工夫がいくつか行なわれています。
その一つは専用のイヤーチップ。また、耳殻の内側にフィットさせるためのシリコン製のループ状のサポートパーツを持っています。
このイヤフォンは完全ワイヤレスイヤフォンとしてもやや大きめのイヤーピースとなっていますので、安定した装着を実現するためにはこうした工夫が必須だったのかもしれません。
長時間再生
そしてこのイヤフォン最大の特徴とも言えるのがそのスタミナ性能。
本体のみでも最大約15時間の連続再生を可能にしています。
多くの完全ワイヤレス型イヤフォンが数時間程度のバッテリーライフしか持たない中、ATH-CKS5TWは画期的とも言える長時間の連続使用が可能になっています。
加えて専用の
バッテリー内蔵ケースと併用すると、最大約45時間ものイヤフォン利用が出来るようになります。今までのこのタイプの製品では考えられなかった性能です。
充電時間はイヤフォン側が約2時間、ケース側が約3.5時間となっていますので、特別にとても大きな容量を持つバッテリーを使っているわけでもなさそうです。なのでこの長時間駆動は消費電力の大幅な低減で実現されていると考えるのが正しそうです。
使える
音声コーデックはSBCのほかにAACとaptXに対応しています。
ドライバーの性能的にはハイレゾ級のコーデックを使った製品にも期待したいところですが、現在の所はまだハイレゾ級のBluetoothイヤフォンでは消費電力が大きくこの製品の特徴である長時間駆動がスポイルされる可能性もあります。
そのあたりはバランスを取った、ということなのかもしれません。
価格は1万7千円程度が想定されています。