病気知らずと言われる「カボチャ」の優れた効果及び効能

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フランスの作家ペローによって誕生した童話「シンデレラ」に登場するカボチャはウリ科のカボチャ属に属する蔓(つる)性の植物です。カボチャの原産地はアメリカ大陸であり、世界各地で生産されている代表的な野菜の1つです。

カボチャが日本へ伝来したのは泰平の世を築いたと言われる徳川家康公が生まれた1542年のことです。当時海難事故によって日本近海の海上を漂っていたポルトガル人は薩南諸島の1つである種子島に流れ着きました。そして、彼らは種子島の人々に鉄砲と共にカンボジアから持ち込まれたと言われるカボチャの種子を伝えたと言われています。

現在日本では、水分がたっぷり含まれており、粘質で甘さ控えめな日本かぼちゃや熱を加えるとホクホク感が得られ、甘みの強い粉質の西洋かぼちゃ、あっさりとした味わいを持つペポかぼちゃの3種類が生産されています。

そんなカボチャは、7月から9月に収穫される夏野菜です。ですが、カボチャは品種によって旬の時期や食べ頃が異なるため、必ず7月から9月が美味しいとは言えません。

例えば、ペポかぼちゃは収穫後すぐに召し上がるのが常識ですが、私たちが普段口にしている栗かぼちゃなどは収穫後2か月から3か月ほど寝かせてから召し上がった方が、水分が程よく抜け、果肉に含まれるデンプンが糖分へと変化するため、ホクホクした食感とほっこりした甘みを持つ絶品カボチャ料理を作ることが出来るため、カボチャの品種によって食べ頃を見極める必要があります。

では、なぜカボチャが病気知らずと呼ばれているのか、そしてカボチャの効果や効能を最大限引き出せる魔法の食材はあるのかをご紹介したいと思います。

栄養満点なカボチャの魅力をご紹介!

完熟したカボチャは、ほうれん草やトマト、ピーマンなどと同じく緑黄色野菜の1つですが、その中でもずば抜けてすぐれた栄養成分を有しているため「緑黄色野菜の王」という異名が付けられています。
そんなカボチャは、熱を加えることで柔らかくホクホクした食感を堪能できるようになり、スープや煮物、スイーツなど幅広いジャンルの料理に用いられるほど人気の高い野菜でもあります。

カボチャが「病気知らず」と呼ばれる所以は、βカロテンやビタミンB1・B2、ビタミンCといったビタミン類やカルシウムや鉄などのミネラル類がバランス良く豊富に含有されているからです。
特にβカロテンはビタミンAの前駆体ですので、体内に摂り込まれるとビタミンAに変換されます。ビタミンAには皮膚や粘膜を強化し、目の病を防ぐ効果があります。また、免疫力の向上による細菌及びウイルス感染の予防や活性酸素の無毒化などの効能も得られます。

カボチャには、βカロテンの他に美容ビタミンや若返りのビタミンという異名を持つビタミンCやビタミンEが含まれており、さらに強力な抗酸化効果を持つポリフェノールもたっぷり含有されているため、アンチエイジング効果や美肌効果などが得られます。

また、カボチャは陽性の食材ですので、身体を温める作用があります。そのため、冷え性改善や病後の体力回復に最適ですし、食物繊維が含まれておりますので、腸内環境を整え、排便を促し、便秘を解消させることも可能です。

カボチャの効能を最大限引き出せる魔法の食材をご紹介!

カボチャには既に素晴らしい栄養素がたっぷり含まれているため、他の食材と組み合わせなくても十分だと思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、カボチャには優れた美容効果を持つ栄養素が豊富に含まれているので、これらの栄養素と相乗効果が得られる食材を組み合わせることで美肌効果やアンチエイジング効果、貧血予防など女性の悩みをスパッと改善させることが出来ます。
その組み合わせとは以下の通りです。

  • カボチャ×ブロッコリー×さつまいも×いんげん=美肌
  • カボチャ×人参×茄子×ほうれん草=アンチエイジング
  • カボチャ×昆布×卵黄×牛肉×帆立=貧血予防及び改善
  • カボチャ×アスパラガス×ワカメ×小豆=むくみ
  • カボチャ×玉ねぎ×モロヘイヤ×牛乳×魚=疲労回復

特にカボチャと小豆の相性は抜群ですので、一緒に煮詰めて「いとこ煮」にして召し上がると良いでしょう。

カボチャは果皮から果肉、種子に至るまで余すことなく食べることが出来ます。また、美容に効果のあるβカロテンやビタミンEなどの成分はカボチャの果皮にたっぷり含まれており、アンチエイジング効果を得たい場合は種子を召し上がると良いでしょう。